お兄ちゃん second ((Daiki.A))

まいぶらざー。 62 ページ17

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コンコン




大貴｢はーい｣




ガチャ




大貴｢お。おかえり！…ん？どうした？｣


｢…お兄ちゃん、｣




侑李の家を出て、どうしようもなくお兄ちゃんに会いたくなって。
お兄ちゃんにぎゅってしてほしくて。




｢ぎゅーって、｣


大貴｢ん？ぎゅーってするの？｣


｢ん。｣


大貴｢…はい、おいで？｣




机に向かってたお兄ちゃんは、
わざわざ私のことまで来てくれて。
腕を広げて、私のこと待ってくれる。

そんなお兄ちゃんに、ぎゅーって抱きついて。
お兄ちゃんも、ぎゅーって優しく抱きしめ返してくれる。




｢……あのね、｣


大貴｢うん、｣


｢侑李とね、ばいばい…してきたっ｣


大貴｢……ん。そっか、｣


｢うん。｣


大貴｢……頑張ったね、Aも知念も。｣


｢っ…、｣


大貴｢じゃあ、頑張ったご褒美に
ちゅーしてあげよっか？｣


｢え？｣


大貴｢ふふっ、うそうそ。
…泣き止んだ？｣




侑李とばいばいしたなんて、
もしかしたらお兄ちゃんは聞きたくなかったかもしれない。
なのに、優しく受け止めてくれる。

今も、涙が止まった私に
偉い偉い。って、頭をよしよししてくれる。




｢……ちゅー、してほしかったな｣


大貴｢っ、…もー。バカ。
んなこと言われたら、止まんなくなっちゃうでしょーが。｣


｢いいもん。
今日はお兄ちゃんとずっとイチャイチャするって決めたもん。｣


大貴｢はぁ…。もう、悪い子だな｣




元彼と別れてすぐこんなことするのって、
私はすごく最低なのかもしれない。

でも、そんな私も全部分かったうえで
お兄ちゃんは私のことを愛してくれる。

きっと侑李もそうだったんだよね。






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