お兄ちゃん ((Daiki.A))

まいぶらざー。 17 ページ17

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大貴｢ただいまー、｣




お兄ちゃんが帰ってきた、19持すぎ。
お兄ちゃんと顔を合わせるのが何となく気まづくて、逃げ込むように部屋に入った私。




｢ふぅ…、｣




ベッドに倒れ込んで、天井を見つめる。


キレイな人だったな、
たまにお兄ちゃんから香るのはこの人の香りだったんだな、
お兄ちゃんのこと大貴って呼んでたな、





｢…大貴、｣


大貴｢何？｣


｢へっ？わっ、いやっ、えっと｣




お兄ちゃんの名前を口にした時、部屋のドアのところにお兄ちゃんが立ってて。

慌てて起き上がった私にかまうことなく、ずんずんと近づいてくる。



ドサッ



あっという間に、ベッドに押し倒されて。




大貴｢…何、やっぱ知念と付き合ってんじゃん｣


｢ちっ、ちがっ｣




お風呂上がりなのか、
甘ったるい香りはしなくて。

大好きな、お兄ちゃんの香りだけ。





大貴｢だって、今日付き合ってるって言ってたじゃん｣


｢それはっ、侑李が私のこと守ってくれただけで｣




こんなに近くでお兄ちゃんを見たのはいつぶりだろう。

やっぱり、好き。
大好き。




大貴｢…ふーん。｣




どんなに面倒くさそうな顔してても、
冷たい言葉でも、全部カッコイイ。




大貴｢…ねぇ、どうして行かないでって言ったの？｣






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