1番近く。 ((Hikaru.Y))

ちかく。 10 ページ10

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『A』




｢ん？あ、宏太｣





昼休み、ご飯を食べ終わって廊下にいると、くしゃーって笑顔で話しかけてきた宏太。





宏太｢どうした？｣




｢え？何が？｣




宏太｢元気ないじゃん｣




｢…ひかが、｣




宏太｢光？｣





｢うん。ひかが、元気ないから｣





宏太｢ははっ(笑)｣





｢笑わないでよ！｣





真剣に答えたのに、隣で爆笑しだした宏太。


目はないのに、口を大きくあけて笑ってる。





宏太｢自分の気持ち、気づいてないの？｣




｢え？｣




宏太｢Aは、光のこと好きなんだよ｣





｢私が、ひかのこと？｣





宏太｢うん、｣





｢…うそ、｣





宏太｢ほんと｣





｢たっ、確かに！ひかといると安心するし、ひかの笑顔とか大好きだけど、でも｣





宏太｢じゃあ、光の好きなとこは？｣





｢笑顔が向日葵みたいなとこ、優しいとこ、元気なとこ、いつも隣にいてくれるとこ、｣





宏太｢分かった分かった！(笑)
じゃあ、光の嫌いなとこは？｣





｢嫌いなとこ？｣





宏太｢うん｣





｢寝坊しすぎるとこ、おバカすぎるとこ、あとは｣





宏太｢でも、別にそういうとこも嫌いじゃないんでしょ？｣





｢…うん、｣





宏太｢ふふっ(笑)まぁ、頑張れ！｣







ひかの好きなとこはたくさん思い浮かぶのに、嫌いなとこって全然思い浮かばなくて。


宏太の言った通り、そういうとこも含めてひかのことが





｢…好き、なのか｣







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