1番近く。 ((Hikaru.Y))

ちかく。 09 ページ9

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｢ごめん！｣




光｢遅かったね？｣




｢うん、ちょっとね｣




光｢そ？まー、行くか！｣




｢うん！｣




今日もひかが寝坊しちゃったから、自転車で来てて。



自転車を押すひかの隣を歩く。


私の隣は自転車じゃなくて、ひか。


いつだってそうだった。


ひかには隠し事なんかしたことなくて。




でも、有岡くんのことは言えなかった。





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雄也｢おっ、来た来た！｣




宏太｢遅かったじゃん！｣




慧｢どうせイチャイチャちゅっちゅしてたんだろぉ？｣




光｢してねぇわ！(笑)｣





いつものことなのに、隠し事してるみたいで苦しくて。





光｢ほんとにやめてほしいわ(笑)な？A｣




｢ほんとだよ(笑)｣





ひかの笑顔がすごく苦しかった。

大好きなひかの笑顔が、胸を苦しくさせた。




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光｢せーふっ！｣




宏太｢また寝坊？(笑)｣




｢ほんとちゃんと起きてほしい(笑)｣





次の日、いつものように教室で皆と話してると





『あ、A先輩！』





教室の後ろのドアの方から名前を呼ばれて。





慧｢ん？おっ、大ちゃんじゃん！｣




大貴｢え、いのちゃんのクラスってここだったの？｣




慧｢そうだよぉ。ん？それ、Aのタオル？｣




大貴｢うん、昨日かりて｣




光｢…昨日、｣




少しだけ顔が曇ったひか。


そんなこと知らず私の席まで来る有岡くん。





大貴｢ありがとうございました！
お礼に、今度デートしましょ！｣




｢…いや、タオルかしただけだし｣




大貴｢ダメですか？｣




ｶﾞﾀﾝｯ




｢ひか？｣




突然席を立ったひか。



席を離れるときに




光｢せっかく大ちゃんが誘ってくれてんだからさ、行けば？｣




って。





｢…分かった、｣







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