4.恐怖 ページ4
｢｢おい、知念。彼女嫌がってんじゃん。｣｣
｢やっ...侑李っ...嫌っ...｣
侑李｢Aごめんね。でも、僕見てみたいんだ。
好きな人が僕以外の人としてるところ。｣
｢待って...嫌っ...｣
すごく怖かった。
侑李｢大ちゃん、早くやっちゃって｣
｢｢ほんとにいいんだな？｣｣
侑李｢もー、いいってば！｣
｢｢...分かった。｣｣
それがスタートだった。
地獄の始まりだった。
"大ちゃん"と呼ばれるその人は、私のからだを優しく、恐る恐る触っていた。
｢やっ...いやっ...｣
いくら私が抵抗しても
ガチャガチャ
ガチャガチャ
目隠しと手錠が邪魔をする。
そして
侑李｢ふふっ。｣
大好きな侑李はそこにはいなかった。
隣から聞こえてくる満足そうな彼の声。
それは、私と"大ちゃん"の行為が終わるまでずっと聞こえていた。
｢.....｣
もう何も言えなくなっていた。
名前も顔も知らない人とする気持ち悪さ。
目隠しと手錠という初めての感覚。
隣で笑う彼の声。
そんな彼の裏切り。
そして何よりこの状況への恐怖。
行為が終わり
｢最低っ...｣
そう言って、彼の家から飛び出す
そんなことはできなかった。
｢っ...なっ...何でっ...｣
侑李｢ごめんね、A｣
そう言って私を抱き締める彼。
突き放したいのに突き放せない。
それほどまでに私は弱っていたんだ。
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作者名：おむきんぐ。
| 作成日時：2018年2月18日 8時
