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23.悲しそうな笑顔 ページ23
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｢...そう！それで裕翔がね笑笑｣
大貴｢は？まじ？笑笑
何それ、裕翔やばくない？笑笑｣
他愛もない話をしながら、駅から大学までの道を一緒に歩く。
大学では学部も違ってなかなか会えないから、一緒にいられるのはこの時間だけで。
だから、いつもより少しゆっくり歩いてみたりして。
キャンパスに足を踏み入れた直後、横を通りすぎた大好きだった彼。
｢あ...｣
気づいたら、声が出ちゃってて、
その声に気づいた彼が振り向く。
｢侑李...｣
侑李｢何？
...もう、大ちゃんと付き合ってんの？｣
｢なっ、ちがっ...｣
必死に否定しようとしたんだけど、否定し終わる前に
侑李｢お幸せにね｣
そう言って、彼は悲しそうに笑った。
どうして？
どうして、悲しそうに笑うの？
どうして、私の声に振り向くの？
色んなことが頭をグルグル回って、
でも、そんな時
ぎゅっ
大貴｢ほら、行くよ｣
って、大ちゃんがいつもの笑顔で、
私の手をとって歩き出した。
｢...ごめんね｣
大貴｢んー、何が？｣
って、優しい笑顔を向けてくれる。
私って、ほんとに最低だよね。
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作者名：おむきんぐ。
| 作成日時：2018年2月18日 8時
