【獄都事変】少女は嘘をついて生きてきた

【とある駅での会話・13】 ページ17

《1990年・きさらぎ駅》


「そんなぁ!!困りますよ!!」



「仕方がない事です。もう決まった事ですから」



「でも!この駅を潰されたら村はっ!!」






バンッ!!!!



スーツを着た若い役人の男は机を叩き、駅長を睨み付けた。






「こんなボロい駅!!もう誰も使いやしませんよ!!!」



「そんなことはない!!今だって使う人はいるんだ!!この駅はまだまだ必要なんだ!!!」



そう駅長が言うと、若い役人の男は笑った。




「アナタ・・・。まだ聞いていないんですか?何度も言いますがこの駅を使う人はもういないんですよ!!何故なら!!この村は、ダムの建設で埋め立てられるからですよ」


「!!?」


駅長は、そのダムの建設の話しを初めて聞きお驚きを隠せなかった。





「わかってくれましたか?ではまた後日伺います」





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若い役人の男は一枚の書類を駅長の机に置き、駅を出た。





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「あ・・・・あぁ・・・」



駅長は机に一枚置かれた書類を手に取り、一人・・・泣いた。

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