Another Strawberry 【stpr】【マフィア】

… ページ36

−ななもり。side−

○時は少し前――――○


ジ「…でほんま、もうおかんが『ゴルアァァァ！』って怪物みたいに怒ってんw」

さ「フッハッハハハwww何でそうなるんだよwww」

ジェル君とさとみ君が仲良く談笑している
俺も混ざろーっと♡

そう思い立ち上がった、その時




ピリリリリ…

ピリリリリ…




ジ「うん？」

さ「何か聞こえるな…」

音のする方向に目を向けると、そこには無線のイヤホンマイクがあった

『これから鳴ってる…』

さ「るぅとかころんか莉犬が試してるんじゃね？」

『なるほど…。とりあえず出てみるか！』

イヤホンマイクを右耳に装着し、『もしもしー？』と無線に出る



しかし


『…あれ？おーい』

ジ「どうしたんや？」

『いや、繋がってはいるんだけど何も話し出さなくて･････』

さ「壊れてるとか？」

ジ「えぇ？イヤホンマイク昨日届いたんやで？そんないきなり壊れる訳･････」


『待って！』

俺は思わず声を張り上げた
2人に小声で『静かに…』と言う

イヤホンマイクへ耳を澄ます






トントンッ。カリ…



規則正しいリズムで繰り返される、マイクを指で叩いたような音

まさか･････



俺はそっとイヤホンマイクを耳から外し、音が入らないようにマイクを手で塞ぎ、2人に小声で言った

『2人共、緊急事態だ』

さ・ジ「「えっ？」」


『今、モールス信号で『助けて』って送られて来た。3人の身に何かあったのかもしれない』

2人は息を呑んだ
俺も正直驚いていた
モールス信号で俺達に伝えたという事は、今3人は何かしらの状況で声が出せないのだろう

『(とにかく、何があったのか聞かないと･････！)』

俺は、『どうしたの？』とモールス信号を送り返した



すると、予想を遥かに上回る答えが返ってきた







は ゛ す し ゛ や つ く



『ッ！？』

さ「バ、バスジャック！？」

ジ「ちょ、さとちゃん！静かに！」



バスジャック…
俺もまだ、前例の無い事件に戸惑いを隠せなかった


が、ここで俺達が止まっていてはいけないと思い直し、俺は2人に言った


『ジェル君、遠井さんに連絡して！さとみ君はこの辺り一帯の地図を持ってきてくれ！！』



さ・ジ「「おう！！」」

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