夜のお仕事がクラスメイトにバレた件

04. ページ4

「なっ、なんて事してくれるのよ！」





お金！！！




今日妹は友達の家へお泊まりへ行っている



かせぎどきってヤツだったのに！！





「あの人っ、いつも高いお金出してくれる人なんだからねっ！？」




「チャンスだったのにっ！！」





勝手に現れて





勝手に私だと気付いて




勝手にお金をくれる人を逃げださせて




後からイラついてきた私は、



もうキャラを作る事もせず





素の自分で気持ちをぶちまけた








三ツ谷「‥Aさんはここでバイトしてんの？」






「そうだけど！？」





もう半ばやけくその私に対し



三ツ谷くんは冷静にそんな事を聞いてくる










カランコロン‥








「‥っは？」






そっか、とうなずいた三ツ谷くんは



真顔のまま店へ入っていった





‥ちょっ





何考えてんの！？




あの不良クンは！！





追いかける勇気がなく、




ひたすらあわあわしていると







カランコロン‥






彼が出て来た事を知らせるべルがなった






「ちょっと‥！なに入ってるの！？」





三ツ谷「ハイ、これ」





「何‥‥‥ぇ？」




再び文句を言おうとした時




差しだされたのは少し厚めのふうとう





そこに書いてあった言葉は‥





”きゅうりょう”




いままでおつかれさまでした。



たったそれだけの、





短い言葉





反射的に受け取ってしまった







「‥‥‥コレ‥え‥？‥‥？」





声が、震える




三ツ谷「Aさんをやめさせてもらうように言ってきた。」





ミツヤクンは、私の目を見てまっすぐに言うのだ




真剣な目で





だからAさん、もうこの仕事やめたことになってるから、と





まっすぐに私を見つめる







「‥‥‥は‥ぁ！？」








ガラガラ、と音がした







長年積み上げてきたもの、




というのは




案外あっけなく




崩れてしまうものだ

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