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山「…もう結婚したんだし、Aの命はさ、もう俺の命みたいなもんなんだよ?

……だから、もっと自分の体大事にして欲しい」


『…』


山「Aは今回のことだけじゃなくて、ずっと前からそこだけは変わってない。

俺が役作りのために食事制限してる時、気遣ってAまで無理に同じ生活して倒れたことだってあったじゃん…。」







数年前、かな
涼介がドラマのために極端な減量をしてた時期があった。


俺はその時期何にもなかったけど、俺が同じ空間でご飯を食べるだけで刺激を与えてしまうから、それは涼介のためにも避けたいと思って迷わず俺は絶食の道を選んだ。


Aは食べなきゃだめだって、俺が作ろうとしないから涼介が作ってくれようとしたところを必死に阻止してまで俺は何にも食べなかった。

それにそのときすこし精神的に仕事が辛かった時期でもあったし、あらゆる面で俺の体は悲鳴を上げていって、ある日の収録が終わったあと貧血で倒れて。


あの一件は、今でも鮮明に覚えてる。









山「…いつも自分のことは後回しで、他の子の幸せの為ならすぐに自分を犠牲にする。

そこがAの魅力っていうか、良さなのかもしれないけど……俺はそこがAの最大の欠点だと思ってる。」



『…わかってはいるけど、さ…』


山「Aの体はさ、もうAだけのものじゃないの。

もう俺の命はAみたいなもんなの。そのぐらい俺の中ではAの存在はすごく大きい。



だからお願いだから…っ、、もっと自分の体大切にして…?もう2度と自分の命投げ出すようなことしないで…っ」






止めどなく涙を溢れさせながら必死に絞り出されたその声は震えていて、どこか儚くて。


今にも消えてしまいそうなぐらい、今の涼介の体はとても小さく見えて……見ていられなくて思わずその体を抱きしめた。







『…ごめん、ごめんな…涼介。
大事な奥さんこんなに泣かせて、悲しませて……旦那失格だ、俺。』


山「…ばか、っ」


『…そうだよな、俺の体はもう俺1人のものじゃない。いっつも頑張りすぎちゃう涼介のためにも俺は生きなきゃだめだもんね』






それはお互い様だって、弱々しく俺の胸をついた涼介の小さな手を優しく握って。






『1番大切なこと忘れてたみたいだね、俺』







…またひとつ、俺は涼介に大切なことを教わったみたいだ。

生きること、それはいかに尊いことか。

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くるすけ - 待ってました!これからも更新頑張ってください! (2020年2月29日 18時) (レス) id: 022b55326f (このIDを非表示/違反報告)
ta0628tm0105(プロフ) - めっちゃ面白かったです!頑張ってくださいね!更新待ってます (2020年2月12日 20時) (レス) id: 0ed1a1911f (このIDを非表示/違反報告)
亜夜(プロフ) - すごく面白かったです! 続きを楽しみにしてます! 更新頑張ってください! (2020年2月5日 10時) (レス) id: 8f1fe9030c (このIDを非表示/違反報告)
くるすけ - 続きをみたいです!待ってます! (2020年2月2日 17時) (レス) id: 022b55326f (このIDを非表示/違反報告)
AYANE(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張って下さい。 (2020年1月29日 15時) (レス) id: e17d9ef78c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひより | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月22日 19時

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