山田くんの旦那さんは超イケメンくんでした。2

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山田side






Aが搬送されたのは翔陽大学附属北部病院救命救急センターというところ。






俺がここに着いた時点でまだ治療は続いていて、Aの姿を見ることはできなかった



震え続ける手をぎゅっと抑えながら俯いていると、何やら足音が近づいてきた









「神崎さんの奥様の山田さん 、ですね？」


山「…え、？ ぁ、はい、そうですけど…」


「初めまして、白石と申します
神崎さんの状態をお伝えしてもよろしいですか？」


山「あ…はい、むしろ知りたいです…Aは、大丈夫なんですか…っ、！？」


「…意識はまだ戻ってないですが、容態は先程安定してきて、危険な状態からは脱しました。」









…よかった、まずはちゃんと生きててくれて…、









「脳への衝撃は幸いにも少なく、記憶などは大丈夫だと思われます。 」


山「…ほんとですかっ、？」






はい、と優しく微笑んだ白石さんを見て、俺の目からは再び涙が零れ落ちる




ずっと気がかりだったんだ、記憶のこと




もし今までのこと、俺たちの関係も忘れられてたら、…って考えてた




もちろん生きてるだけで嬉しいけど、…やっぱり忘れられちゃうのは、… 俺もう生きる希望がなくなっちゃう






「…手術終わったようなので、入って大丈夫ですよ」


山「…え、ほんとにいいんですか、？」



「神崎さん、きっと起きた時に山田さんいた方が嬉しいですよ」



山「…はい、ありがとうございます、っ 」







俺はとにかく早くAの顔を見たい





その一心でAのいるICUへ向かった

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