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story177 ページ7

貴方side




いつもは横目に見える金は後ろになびいて今は見えない




急がないと今もなお会長は暴れているはずだ




走りにくいローファーで固いコンクリートを踏みしめる




額からは汗が流れ落ち、真冬だというのに顔は火照り、冷たい風も心地よく感じる




若野につく頃には息も絶え絶えで、私は肩で息をしていた




「おい、そこのお前。そこで何してる」




後ろから聞こえた警戒を含んだ低い声




ゆっくり振り返ると特徴的な斜めに切り落とされた前髪をした男




赤色の鉄バットを肩にかけて鋭い視線でこちらを睨んでいる




「牛島さんに会いたいです」




「お前が誰だか知らねぇけどタダであの人に会えると思ってんの?」




そう言うと肩にかけていたバットを私の鼻先に突き付けた




素手の相手ならまだしも相手は武器を持っている




このまま返り討ちをくらうしか




そう考えている時だった




「ハぁイ!賢二郎そこでストップねー」




私達の間に壁を隔てるように割って入って来た赤髪の人




そういえばこの人前お見舞いに来てくれた、




「……天童さん」




「あれ、覚えててくれたんだ?嬉しいなー。

ところで賢二郎、その子に手ぇ出したらうちの大将も黙ってないと思うよ?」




「…てことはこいつあの時の、」




あの時というのは私が白鳥沢に乗り込んだ時だろうか




そのことはどうやっても白鳥沢からしたらよくは思わないだろう




「若利クンに用があるんだってね。案内するよー」




「あ、はい。ありがとうございます。」




ケンジロウさんからの痛いくらいの視線を気にしながら天童さんの後をついていった

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琉依 - とても魅力的な作品でした!及川さんが記憶喪失になったり、双子が居たりと大変なことばっかでしたが、夢主達はそんな苦難を乗り越えて力を合わせてハッピーエンドに行っていたので、皆がいるから乗り越えられたんだろうなぁ、と思わせられました!とても面白かったです (2022年11月13日 0時) (レス) @page24 id: 639c914399 (このIDを非表示/違反報告)
はー - 最高でした。 過去の及川には、ちょっと引いたけど…最終的にはハッピーエンドですね! <質問>最後の及川がもとに戻ったこと研磨に言ったんですか? そこが気になります! (2020年1月7日 0時) (レス) id: 413b05e864 (このIDを非表示/違反報告)
田噛LOVE - 最高でした!! (2018年4月6日 19時) (レス) id: ff2391c80c (このIDを非表示/違反報告)
はるぴょん - ずっと、読んでました!超、面白かったです。お疲れさまでした。 (2017年12月23日 19時) (レス) id: c22860f175 (このIDを非表示/違反報告)
雫鶴鳩 - お¨も¨し¨ろ¨か¨った¨((泣終わってほしくな〜い〜 (2017年12月14日 21時) (レス) id: 86c88d0ffc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱく | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年11月24日 22時

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