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「まず、この世界は女性が極めて少ない。比率は1:9。圧倒的だろう？」
「そ、そんなの……どうやって、繁殖を？」
「男と女が関わりあって子供を増やすのはもう昔の話だ。ただ、男に植え付けられた本能は消えん。今この世に居る男は女に飢えている。そこらを歩いている女を見境無く襲う。……先程のゾム、アイツのようにな」
ゾムは再度彼女に謝る。幹部の数人は息を荒らげてAを見ている。しかし理性でなんとか止めている。通常の男は5秒も持たない。彼らの精神力が異常なのだ。
「大抵の女性は、襲われないよう保護センターというところで過ごしている。この国の保護センターは小さな国より広い区画を有している。そこで女性は働いて、日銭を稼いでいる」
「……大抵の？」
「ああ、中には身を売って金を稼ぐ女性も居るんだ。女に飢えている男が居るように、女性の側も同じ人が居る。……正直、野良と呼ばれるその女性達は稼げる。それほどまでに女に飢える男の数は多い。だが、女性を使った悪徳商売も多い。だからこそやはり保護センターが必要やねん」
「……そんな事が、」
あまりにも信じられない話にAは拳を握った。
「国籍不明やと、保護センターは受け入れてくれへん。それに異世界人とは貴重だ。君をこの軍で保護しよう」
グルッペンの申し出に、Aは苦笑いで首を振る。
「悪いです、そんなの。適当にそこら辺で家を買って過ごします。襲われても、私力持ちなので！見て下さい。この力こぶ」
自信満々に腕を捲って、力を入れるが変化は無い。
「……無いやん」
「アカン……危ない、この人危機感無さすぎる。グルさん、絶対保護せな。1日も生きていけへんぞ！」
晒け出された白い肌に、何人かが唾を飲む。そんな幹部達に目で牽制をしつつグルッペンがAの前に立って視線を合わせる。
「そういう訳だ。元の世界に帰る手助けはいくらでもする。そしてお前ら。彼女は野良じゃない。絶対に襲うな、手を出すな。ええな？」
襲わないと確信を持っては言えない。そういう世界で生きてきたから。でも、グルッペンからの命令に逆らう訳にもいかない。だから皆はぎこちなく首を縦に振る。
「良かった……じゃあ、皆さん。改めまして、AAです！色々ご迷惑かけると思いますが、よろしくお願いします」
これから頑張るぞ、そういった意味も込めてニコッと笑ったA。
「っ、可愛い……」
「あー、俺アカンかもな」
「諦めるの早すぎん？大先生」
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かす(プロフ) - かこつです。楽しませていただきました。ありがとうございます (7月17日 19時) (
レス) @page48 id: b1482de086 (このIDを非表示/違反報告)
らあゆ(プロフ) - ありがとう……ありがとう……ほんまにありがとう…一気読み最高でした( ；∀；)夢主可愛すぎるだろ…ありがとう(*´；ェ；｀*) (2023年3月21日 8時) (レス) @page47 id: 61afbf51de (このIDを非表示/違反報告)
♪si?do☆(プロフ) - とっても面白かったです！また面白い作品書いてください！ (2023年1月6日 16時) (レス) id: 89c26ef77d (このIDを非表示/違反報告)
ヒル(プロフ) - 新しい番外編...？好き。夢主の平和ボケっぽいのがずっと抜けない感じ好き。もう、語彙力喪失。ありがとうございますほんとに番外編感謝します...！ (2022年12月21日 23時) (レス) @page43 id: e3196d1b3b (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - 完結おめでとうございます！番外編が好きすぎる…。いつも更新されるたびにわくわくして読ませていただいておりました。本当に素敵な作品をありがとうございました！ (2022年12月16日 0時) (レス) @page41 id: 472937dc0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年11月23日 16時
