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ガラッと襖を開けたその先に、もうロボロ達は居なかった。ただ、ロボロが居たはずの場所に、ポツポツと水滴が落ちていた。泣いていたかのように。
「露天風呂行く？」
「行きたいです」
「ほんなら行こか」
手を繋いで、2人は露天風呂へ向かった。扉の向こうには、小さな露天風呂と、美しい庭が広がっていた。誰かが手入れしているのだろう。庭に咲く木々は、荒れておらず、花々は枯れることなく美しくその体を咲かせている。
躊躇無く、トントンは上着を脱いでいって脱衣籠に入れる。
「脱がんの？」
「え」
不思議そうな顔で見られたので、Aもトントンに背を向けて服を脱ぐ。全て脱いで、タオルを巻いて、露天風呂に足を浸ける。トントンも腰元にタオルを巻いて、にこやかにAを見ている。
「おいで」
両手を伸ばすトントンに近寄ると、グイッと手を引っ張られて、トントンに抱きつくような体制になる。風呂の石段に腰掛けているトントンの腰あたりに座って、抱きついているA。傍から見たら、少し破廉恥な格好にも見える。
トントンの首に顔を埋めて、Aは息をする。
「っ、トントンさんだ」
羽織りでは無い、トントン本人の濃い匂いに、Aは思わず笑ってしまった。
(耐えろ…俺。まだその時ちゃうで。トントンJrもまだ鎮まってろよ)
精神統一。キュッと拳を握って、トントンは自分を制する。タオル1枚隔てた向こうに、Aの体があると考えると、色々と暴れ出す気がするので、落ち着かせるためにAの首に顔を埋める。
「好きやで、A」
「私もです、トントンさん」
「可愛ええなぁAは」
カプっと優しく首を噛まれる。ビクッとAの肩が跳ねる。プルプルと震えながら、トントンの頬に指を滑らす。
「愛してます、トントンさん」
「俺も。アカン、これ以上は我慢できひんわ。とっとと体洗って、部屋戻ろな」
2人は、全身を洗ったあとに、風呂を後にした。部屋に戻ったトントンは、Aを布団に寝かせると、そのままどこかへ行ってしまった。数分後、戻ってきたトントンは、ククッと艶美に笑う。
「今日こそ、ええやろ？Aの全部、俺に見せて？」
「っ、断る訳、ないじゃないですか」
「ははっ、ありがと。優しくするな」
Aの頭を撫でたトントンは、ペロッと自分の口を舐め、Aの体に触れた。自分の腕の中で嬌声をあげるAを、愛おしそうに見ていたトントンだが、そのうちそんな余裕さえも無くなっていた。
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ゆず塩(プロフ) - 何回も読み直して部屋が水没するくらい泣きました…最高です！！ (3月29日 1時) (
レス) @page50 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - もうこの作品も最高でした!!!!最後のrbrさんとの話がまたよかったです!!大好きです!!←突然の告白 (2022年12月11日 14時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - ボロッボロに泣きました。とても素敵なお話でした。今までたくさんのお話を読んできましたが、こんなに感動して心を動かされてドキドキしたものはこれが初めてでした。何度も読み返させてもらいます！素敵なお話をありがとうございました！！ (2022年9月5日 18時) (レス) @page50 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぺに(プロフ) - ｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡←感動しました。ひよこさん大好き。 (2022年6月17日 23時) (レス) @page50 id: bcadc0cb73 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ（初心者） - なんちゅう殺傷能力の高いお話を書くんや・・・最高ですありがとうございました。自分的に最後のrbrさんとの会話がウヘヘヘヘ←ｷｯﾓ (2022年5月2日 23時) (レス) @page50 id: 16da95312d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年10月10日 17時
