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「……なんやと？」
「トン氏!!!」
「俺は、Aと結婚すんねん。親父がAのことを貶すようなら、我々組を出てく。組長はグルさんにでもやらせればええ。あの人はカリスマ性あるから」
「お前は……伝統よりも女を選ぶ言うんか」
「ああ」
トントンの答えに、叔父貴は壊れるほど強く机を叩いた。ビクッと皆の肩が跳ねる。Aは震える体を押さえて、親子のやり取りを申し訳なさそうに見る。
こんなシリアス展開の所、言い出しにくいが、Aはトントンと結婚する気は無い。結婚して仕事が疎かになるのは避けたい。彼を信じていない訳では無いが、永遠に養ってくれるとも限らない。愛想尽くして捨てるかもしれない。そうなった時、再就職するのは面倒くさい。
「これでも、まだ言うか」
叔父貴が懐から出したのは、拳銃。幹部の中でも古株の者達が立ち上がる。
「叔父貴!!!」
「息子でしょう……!?」
「ああ。そして、お前たちのことも息子やと思っとる。小さい頃から、組で働かせてしもうたが、引き取り手の無いお前らを引き取って育てたのは俺や。そして、トントン。お前は俺の血筋が通っている。つまりは、我々組を継がにゃならん。そんな女捨て、はよ俺の跡を継げ!!」
銃の焦点はトントンの額に合わせられている。
「撃てるんなら撃てや。今の親父の話聞いとると、撃てへんと思うがな。Aに矛先向けようものなら、俺は例え親父であれど、……命取るで」
ドスの効いた声だ。
「……もう、好きにせえ。俺は、お前に一切関わらへん」
呆れたような顔を浮かべて、叔父貴はじ自室へ戻った。緊張の糸が切れたAは、畳に倒れ込んだ。
「A……!!大丈夫か!?」
「親父さん怖すぎじゃないですか!?親子喧嘩に銃持ち出して来るんですか!?それに、あんな美しい人達と醜女を比べないで下さいよ」
ブツブツと文句を垂れ流すAの口を、トントンはキスで塞いだ。大きく見開かれた目に映っているのは、トントンの優しい顔。トントンが唇を離すと、二人の間を銀糸が繋いでプツリと切れた。
「やるやん」
「キャートントンステーキ」
「抱いて〜!!」
「じゃかあしいんじゃい!!!!俺は、Aを部屋まで送るから、お前らここで待っとけよ」
スっとAの手を握ったトントンは、Aと一緒に広間を出た。まだ顔の赤いAに、クスッと笑いかけて、トントンはAの部屋まで連れて行く。
「……ん？部屋？」
「ああ、俺ら結婚するんやから、部屋必要やろ？」
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ゆず塩(プロフ) - 何回も読み直して部屋が水没するくらい泣きました…最高です！！ (3月29日 1時) (
レス) @page50 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - もうこの作品も最高でした!!!!最後のrbrさんとの話がまたよかったです!!大好きです!!←突然の告白 (2022年12月11日 14時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - ボロッボロに泣きました。とても素敵なお話でした。今までたくさんのお話を読んできましたが、こんなに感動して心を動かされてドキドキしたものはこれが初めてでした。何度も読み返させてもらいます！素敵なお話をありがとうございました！！ (2022年9月5日 18時) (レス) @page50 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぺに(プロフ) - ｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡←感動しました。ひよこさん大好き。 (2022年6月17日 23時) (レス) @page50 id: bcadc0cb73 (このIDを非表示/違反報告)
防弾チョッキ（初心者） - なんちゅう殺傷能力の高いお話を書くんや・・・最高ですありがとうございました。自分的に最後のrbrさんとの会話がウヘヘヘヘ←ｷｯﾓ (2022年5月2日 23時) (レス) @page50 id: 16da95312d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年10月10日 17時
