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「お願いします！あと1週間待ってください！」
裏路地の汚れた地面に頭を擦り付けて、必死に土下座する。こんな自分が惨めでならない。親が残した多額の借金を背負わされ、日々借金取りに追われる日々。下げた頭を革靴で踏みつけられたあと、髪の毛を雑に掴んで持ち上げられる。
「う゛ぅっ」
「一週間？何を甘いこと言うとんねん。3日や！！！あと三日で揃えんかい！！」
「3日……」
「無理とかほざいたら殺して臓器売り飛ばしたるからな！」
「でも、」
「まだ口答えするんかワレコラクソガキ。あぁ？じゃあ今すぐ体売って金返してくれよ。それともマグロ捕りに行くか？」
痛い。髪も。コンクリートに膝をつくのも。心も。泣きたくないのに、涙が溢れてくる。仕事で疲れてるのに。なんで私がこんな目に遭わなきゃ行けないの？私が借金したんじゃないのに。
「泣いて許」
「おい」
知らない声。ぼやける視界で何とか上を向くと、スーツ姿のイケメンが不機嫌そうにタバコを吸いながらこちらを見下ろしている。どこかで見たことあるような、無いような。
「他人の家の前で女に手ぇあげんなや。退け」
「あぁ！？」
「警察呼ぶぞコラ」
闇金相手に物怖じせず、我を通す様はどこかかっこよく見えてしまった。警察を出されたら困る彼らは、舌打ちと、重い蹴りを私に残して去って行った。安堵と疲れから、私はその場で意識を失った。最後に見たのは、面倒だという表情を隠しもせずに後頭部を掻き、ため息と同時に私を抱き上げるイケメンの姿だった。
「……ん」
どこ、ここ。自室では無いことは確かだ。私、本当に売られちゃったのかな。周りを見回していると、どこからかタバコの匂いが漂ってきた。匂いのした方を向くと、昨日のイケメンが新聞片手に一服していた。
「えっ」
「あー、目ぇ覚めたんか。じゃあ帰れ」
「あの、昨日はありがとうございました。それに、これも、っ」
「痛むか？すまんな、俺医療の心得とか無いから。適当に消毒だけしといたんやけど」
「ど、どうして助けてくれたんですか」
「さぁ？」
彼自身もよく分かっていないらしい。首を捻りながら、眉を顰める。
「家の前で死なれたら目覚めが悪いからちゃう？知らんけど。生きとるんやったら良かった。とっとと出てけ」
きっとここを出たらまたあの辛い日々が始まる。3日後にはお金を揃えてなきゃ行けないし。そんな不安から、私はとんでもないことを口走っていた。
「私をここに置いてくれませんか」
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まっくろしろすけ - 最初にマグロって出てきて「わ！マグロや！」ってなりました！（なんでマグロでわー！ってなってるのかわかるひとには分かると思う！）この小説好きです！ (8月5日 0時) (
レス) @page15 id: 017cec3e53 (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - あえ？完結しちゃった…。いや、喜ばしいことなんだけども！好きな小説が終わっちゃうと少し寂しいですね…。次回作も期待してます！ (7月23日 15時) (レス) @page43 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ？？？？？？？？？？？？？？神かな？？？？？？？？？？？？あ、神だったわ。…周回しよ……。 (5月15日 23時) (レス) id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
ピッピ168号 - ふふふふふふふふふふふふふふふ嫉妬する夢主ちゃん可愛い(´∀｀*)ｳﾌﾌ動けない…？あっ…(察し)二人共お幸せに〜楽しめよ〜 (2023年4月27日 22時) (レス) @page42 id: bae95beb1a (このIDを非表示/違反報告)
しょしょ - kn夫婦てぇてぇ… あの女子高生分かりみが深すぎるんじゃぁ〜 (2023年4月14日 22時) (レス) @page41 id: 275501d424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2023年3月25日 14時
