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こうして毎晩毎晩Aは幹部と夜を共にした。余計に噂が広まるが、気にする事は何も無い。ある日の晩、ショッピが喫煙所に行くとそこに見合わない女性が紫煙をくゆらせていた。
「A……さん？」
「ショッピ君。それに、エミさんも」
ショッピが振り返ると、こんばんは。と微笑むエーミールが。正直、Aと2人きりになれるチャンスだと思っていたのでエーミールの登場にはイラッとした。
「エミさん、もう私の事怖くないの？」
顔を合わせる度に怯えられていた為、内心へこんでいた。エーミールは、タバコに火をつけながら、困ったように言う。
「あんな話聞いて、怯えるような男じゃないですよ。寧ろ、私の行動が貴方を傷付けていたこと、申し訳なく思ってます」
「気にしないでよ」
「でも、」
まだ続けようとするエーミールに、Aはフーっと煙を吹きかける。
「なっ、」
「……」
ショッピは、その行動に耐えられず、Aの口からタバコを奪い、代わりに自分の口を合わせる。
「ん……ぁ、」
唇を離したショッピは、自身のヘルメットを取って、Aに被せる。少し大きいそれは、Aの目元を隠してしまう。
「Aさん。俺は可愛い後輩でもなんでもない、女に飢えた男ですよ」
「やだかっこいい〜」
「馬鹿にしてます？」
「してないよ」
若干置いてけぼりのエーミールは、彼なりのスキンシップを取ろうと、手すりに放り投げられているAの手を握る。
「温かいでしょ、」
瞬きを繰り返したAは、しばらくして吹き出す。
「っふはははっ!!!そうだね、とってもあったかい」
頭も。手も。とても温かい。
「Aさん。誰が1番上手いですか？」
「何が〜？」
「セッ」
「分かった言わなくていいよ」
ヘルメットを被ってないショッピは新鮮だ。グシャグシャと撫でて、Aはショッピを抱き寄せる。欄干があって良かった。無かったら2人は今頃森に落ちていただろう。
「誰、かぁ。皆素敵だよ。勿論、エミさんも。たどたどしくて可愛いんだよね。そこら辺はロボロも一緒か。ショッピ君は言葉責めしてくるのいやらしいよね」
ショッピとエーミールは、互いに睨み合う。そんな2人の間に入ったAは、2人の手を取り、甲にキスをする。
「じゃあね。今日はゾムが待ってるんだ」
「なるほど。じゃあ、」
「ええ」
「また明日ね」
「「Aさん」」
「ん？」
『いい夢を』
クスッと笑って、Aは薄暗い廊下に消えて行った。
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
