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Aは、嗚咽混じりの泣き声をあげる。Aの真正面に居たロボロの肩に顔を埋めて、グズグズと子供のように泣く。
「話さなくてごめん。隠しててごめん」
「ホンマに。それは擁護せんぞー。でも、話してくれてありがとう」
ポンポンとロボロが頭を撫でる。
「な？A。誰も責めんかったやろ」
オスマンが語りかける。Aが隠していた約10年は殆ど無駄な時間だった。
「この、症状が治まるまでは、ずっとずっと、私の事助けてくれる？」
「ああ！爺になっても腰振ったるわ」
「コネちゃん下品」
ドッと笑い合って、ようやく日常が帰ってきた。
変わったことといえば、幹部がAに甘くなったこと。Aの表情が薄い笑いじゃなくなったこと。兵士の間で囁かれる噂が酷くなったこと。でも、Aには何のダメージも無い。
「皆だーいすき」
数日後、Aが拷問の準備をしていると、この場に見合わない人物がやって来た。
「ぐ、グルッペン!?」
「俺らも居るで」
Aの兄貴分であり、ずっと面倒を見てくれていた3人。グルッペンはともかく、オスマンとトントンに関しては完全に巻き込み事故である。
「どうしたの？」
「そういや、俺らAの仕事姿見たことないなって。初めての見学や」
「トラウマになっても知らないよ」
「そしたらお前に癒してもらう」
「あはは、そりゃ合理的でいい案だね！」
男を拷問する前に、Aは兄貴分3人に抱きつく。ぎゅうっと苦しい程キツく抱きつく。
「どうしたどうした」
「辛かったんやな、A」
「ちょっと妬けるな。俺らだけのAやなくなってまうって考えると」
相変わらずだ。
「グルッペン。オスマン。トントン。10年間、守り続けてくれてありがとう」
「俺の撒いた種だ。責任を取るのは当たり前やからな」
「グルッペンだけに負担かけさせるのは良くないからな」
「グルさんやオスマンも忙しいし。Aが国に必要な人物である以上、手を貸すのは当然や」
3人は、Aを包み込むように抱き締める。小さい体に見合わない程大きな物を抱えている。
「明日は、幹部だけで飲み会するか」
「気まぐれだねぇ、グルッペン。まぁグルッペンがルールだ、仕方ないか」
3人から離れたAは、バシャッと気絶している男に煮え滾る油をかける。汚い声をあげて起きる男を冷たい目で見る。
「お、お前は……グルッペン・フューラー！」
「えー、無視しないでよー」
Aは容赦無く、肩の骨を砕く。
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
