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「A……良かった」
「ゾム？コネちゃん……？どうして、」
そんな問い掛けに、コネシマはAの肩を掴んで答える。
「俺らは戦闘部隊の隊長や。気配の揺れくらい分かる。隣の部屋で寝とった時に、Aの気配が揺らいだ。死にそうな気配やったから、駆けつけてみれば…」
「Aが泣きながら魘されとって、呼吸困難になっとった。どんなに声掛けても起きひんから、シッマが頬抓った」
「ちょっと赤なってもうたわ。ごめんな」
「いや、ありがとう」
気まずそうにAは目を逸らす。コネシマは、Aに先ほど自分が着ていた上着を着せる。
「今、グルッペンに連絡するから待っててな」
Aの手は震えている。ゾムは、その上からギュッと手を握る。ここに居るぞ、と分からせるように。
「なん、で。嫌いでしょ。ほっといてくれれば良かったのに」
「じゃあ、死ぬか？」
コネシマが素早くナイフを抜いて、Aの眼前に突きつける。
「……いや、ごめん。忘れて」
「……嫌ならグルッペンに聞くけど、お前が夜アイツらと寝てる原因これか？」
わかっている。わかっているけれどAは一応聞く。
「これって？」
「言わんでも分かるやろ。寝てると、こうなるんか？って聞いてんねん。前もそうやったやろ。誤魔化すんならぶん殴るで」
ゾムは眼光を鋭くして言う。彼らに背を向けたAは、ぶっきらぼうに言い放つ。
「……話す義理はない。出てって。助けてくれてありがとう」
そんなAは初めてだった。どんな悪口にもヘラヘラと薄い笑みを浮かべて流してきた。拷問中もだ。1度たりとも、激情を前に出すことは無かったし、逆に冷酷な面を見せることも無かった。
「はい、そうですかって出て行けるか」
「待てゾム。……言わんのなら、吐かすまでや。なぁ、A。俺らに隠し事なんか良くないやろ」
「何、出てってよ」
「仮にも同じ軍に居る仲間やんか。俺らはお前のこと嫌いや。でも、一緒に修羅場くぐってきた仲間っちゅうのに変わりはない。吐け」
ガッとコネシマがAの顎を掴む。ゾムは、閃いた。と手をうち、コネシマの耳に囁く。ニヤッと笑ったコネシマは、ゾムと共にAを縛り上げた。開いた口が塞がらないといった様子のAは、大人しく縛られたまま、2人を見上げる
「何する気…？」
「拷問」
「天下の大拷問官A様の拷問を1番近くで見とった弟子たちの拷問やで」
サーッとAの顔が青ざめていく。
「嘘でしょ……？」
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みかん - 一気読みしました！凄く面白かったです！ (12月15日 21時) (
レス) @page50 id: 23cbb9e2de (このIDを非表示/違反報告)
ほよん - みんな彼女を大切に思ってるんだなと思いました！とても面白かったです✨ (8月14日 14時) (レス) @page50 id: 3ca2752c0f (このIDを非表示/違反報告)
n - 久しぶりに神作読ませて貰いました！めっちゃ面白かったです！ (6月13日 12時) (レス) @page50 id: a313beec07 (このIDを非表示/違反報告)
ｎｎ - いい意味で鳥肌が立ちました、、！！めちゃくちゃ面白かったです！！ (2023年2月1日 23時) (レス) @page50 id: d2a3e7d3b4 (このIDを非表示/違反報告)
けんまおし1016(プロフ) - この作品も最高だったぁぁぁ!!!!!Ｒじゅーはちじゃないのでみられてうれしいです!!他の作品も見ますね!!!!! (2022年12月9日 20時) (レス) @page50 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年2月9日 20時
