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Q国の殆どを焼け野原にし、満足気に帰ってきたゾム達は、和解したような2人を見て、胸を撫で下ろした。
「グルさん。大丈夫か」
夜トントンはグルッペンの部屋を訪れ、甘めのコーヒーを渡して聞いた。
「んな訳あるか。できることなら、Aから全ての記憶を消し去りたい。死んでも償いきれない俺の罪は、重すぎたんだ」
「せやな。……俺、慰めんの得意や無いし、これ以上かける言葉無いねんけど」
「何しに来たんだよ」
「お前のクソみたいな顔見に来てやっただけや。あと、そのピアス似合っとるで」
「……これな、Aと俺との信頼関係だ」
「は？」
何を言っているんだ、というような目でグルッペンを見るトントンに、グルッペンはにニヤリと笑って見せた。
「ええやろ」
「……ええな」
トントンは、グルッペンの耳を軽く引っ張ると、部屋を出て行った。一方、Aはエーミールと共に、ゾムから受けとったY族惨殺計画に関する資料を読んでいた。
「教授。あくまで憶測なのですが、この資料、握った跡と、涙の跡がありますよね。」
「せやね」
「これ、グルッペンさんのじゃ無いですか？」
「……多分ね。威厳ある総統閣下も、泣くことあるんやねぇ」
「ふふっ、私は威厳ある総統閣下に頭下げられましたよ」
「弱味握れたやん」
「ですね」
ようやく、全てが終わった。Aの心の傷が癒えた訳でも、グルッペンの罪が消えた訳でも無い。だが、互いが互いを認め、ようやく本当の信頼関係を築くことが出来た。
グルッペンは、10年前の記憶が再び蘇ってきた。
『助けて……!!!嫌だ!!!!!お父さん!!!!お母さん!!!……ねぇ、お兄さん助けて!!!』
『っ、……』
『どうした？グルッペン。こういう現場は初めてか』
『いや、……俺、他の所回ってくる』
『これからが本番なのに？コイツの両親を俺らが美味しく焼いて食わせてやるんだよ』
『……それは、……やりすぎちゃうか？この子も人間なんやぞ』
『は？Y族は人間じゃねぇ。家畜だよ。おら、口開けろ。美味しいお肉だよ〜』
『い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!』
1度息を吸ったグルッペンは、もう二度とあの悲劇を繰り返さぬよう、Y族の資料を自室に置いた。
自分への、戒めとしても。
「……Aは優しいから、いずれ許してまうんやろな」
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蒼 - ページ４０の話の上から１１行目（文字が開いて行数で書かせていただいております）ｚｍ様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (
レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え？？？？いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します！64がなにもない状態で公開されちゃってます！あれ？私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます！続きが楽しみだぁ！ (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2021年3月22日 18時
