65 ページ16
部屋を出たAは、行く宛ても無く、廊下を歩いていた。すると、総統室からシャオロンとコネシマが項垂れて出てきた。興味なさげにそれを横目で見ていたAは、自販機でコーヒーを買ったことにより、2人に目をつけられた。
「声くらいかけろや!!」
「かける必要性を感じ無かったので」
おつりを手に取ったAは、仕方無くため息をつき、どうしたんですか。と聞いた。
「よぉ聞いてくれた!!!」
満足気にAの手を取りブンブン振るコネシマは、先程総統室にてグルッペンに言われた事を話した。
「今、訓練場工事中やん?」
「隊長達の乱闘のせいですね」
「やかましいわ!!んでな、暇なんやったら、奥の倉庫の掃除頼むって……!!んなもん一般兵にやらせろや!!!俺ら幹部がやる事ちゃうやろ!!!っちゅう話」
「それはそれは。大変ですね。頑張って下さい。応援してます。さようなら」
嫌な予感がしたAは、回れ右をして、部屋に引き返そうとしたが、1歩遅く、シャオロンとコネシマに両腕をガッシリと掴まれた。
「暇そうやなお前」
「手伝えや」
嫌だということを、表情で表したAだったが、そんな顔すんなや、楽しもうぜ、掃除。と勝手にやる事にされ、抵抗しながらもズルズルと廊下を引きずられて行った。
A達が掃除する事になっている倉庫は、基地の敷地内ギリギリにあり、しばらく使ってないため、ホコリなどが雪のように積もっている事が予想される。
嫌やな〜など愚痴を零していると、倉庫から60m程離れた場所で、コネシマ、シャオロン、Aは異臭を感じた。
周りには、土や木しか生えておらず、異臭を放つものなど置かれていない。そうなると、自然と3人の視線は倉庫へ集められる。
「ヤバいな、この距離で臭うんか」
「中まで入ったら、ホコリの毒ガス吸って俺ら死ぬんちゃう?」
「アッハッハッ!!!おもろいな、その死に方。……Aどうしたん?」
Aは、眉を顰め、倉庫を睨みつけている。
「そんなこの臭い嫌なん?俺らも鼻曲がりそうやけど、頑張らんと」
「……お2人とも、本当にホコリだけでこんな匂いでると思ってます?」
鼻を押さえ、これ以上足を進めるのを躊躇っているAに続き、コネシマとシャオロンも足を止める。
「くっさ……ホンマになんやねん……この匂い」
「1回下がろうや」
1179人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼 - ページ40の話の上から11行目(文字が開いて行数で書かせていただいております)zm様の言葉が、「分かった!!行ってくる!! という表記になっております。細かくて申し訳ないです。ごめんなさい。 (8月24日 3時) (レス) @page40 id: 7197a413b4 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - え……え????いや、これは訳ありパターン…続編も楽しみにしてます! (2021年3月30日 17時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
BAND(プロフ) - え、夜ダメとか可愛いかよ((( (2021年3月30日 14時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - コメント失礼します!64がなにもない状態で公開されちゃってます!あれ?私が見えてないだけでしょうか…間違いでしたらごめんなさい。 (2021年3月27日 17時) (レス) id: 0c3a2b2511 (このIDを非表示/違反報告)
小茶丸 - 続編おめでとうございます!続きが楽しみだぁ! (2021年3月23日 23時) (レス) id: dd1575ae33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひよこの子 | 作者ホームページ:
作成日時:2021年3月22日 18時