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ショッピ君が買ってきてくれたサンドイッチを頬張る。美味しい。これって。
「数量限定のやつじゃん」
「知ってるんですか。前にエミさんが買ってきてくれて、美味かったんで。で、あの人何してるんですか」
「転んで拗ねとる。ガキやろ」
「給料下げるで」
「うわー、パワハラだ」
「教授……」
「Aちゃんまでそんな引いた目で見んといてくださいよぉ」
見事完食。
「ご馳走様でした。ショッピ君、これお金」
「要らないっす。それより書類手伝ってくださいよ。参謀総長なら頭良いんでしょ」
「っふふ、いいよ」
「ズルい！俺も」
温かい。この人達は。軍のあの場所は好きだったけど、今の生活も凄く楽しそうだ。
「教授。受け入れてくれてありがとうございます。2人も」
「困った時はお互い様やで！」
「んふふ。で、どの書類を手伝えば？」
「とりあえず、学生達のレポートのチェック。パソコンに送られてきとるから」
「なるほど。レポートかぁ、懐かしいなぁ」
「俺は仕事あるから戻りますわ」
教授は曲がったネクタイを直して部屋を出ていく。3人で仕事を分担して終わらせようと頑張る。
「Aさん居ると早いわ。流石やな」
「バリ有能やん！」
2人に褒められるととても嬉しい。気付けば、もう外は暗くなっていた。だが、まだ夕方。ここまで暗くなるのはおかしい。洋風の窓から見える外の世界はなんだかどんよりとしていて。来た時は、あんなにさんさんと太陽が輝いていた空も、すっかりと鼠色の雲に覆われて、濁った雨が街に降り注いでいる。
「あちゃー、降ってきてもうたな。チーノ、研究室戻って外で干しとる器具中に入れようや」
「ん。Aさん、ここで待っててくださいね」
「うん。手伝おうか？」
「女性に力仕事なんかやらせませんよ」
バタバタと慌ただしく出ていった。ポツンと残されて、窓枠に頬杖をついて外を眺めていると、道のど真ん中で泣き叫ぶ少女が居た。親とはぐれたのだろう。私はああいうのを見ると見過ごせない。
昔の自分と重なるから。
教授から茶色の傘を借りて、大学の前で佇む少女に話しかける。
「どうしたの？」
「っ、知らないお兄ちゃんに、ここに連れてこられて、」
「知らないお兄ちゃん？」
その時、背後に恐ろしい気配がした。振り返れば、ニヤニヤ笑うトントンとロボロ。
「っ、なんで……!!!」
「やっぱり、ここに居ったか。優しいAで良かったわぁ」
「さ、帰ろうや」
そこからの意識は無い。
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硝子玉(プロフ) - 最後まで不穏ですね、彼らが妥協するまで眉を顰めて読んでいました。面白かったです。後輩2人が実は同じことしてた、なんて考えましたが流石にそんなことありませんでした。誰の子とも言える書き方が素晴らしいと思います。命令内容が子供を守れとかだと面白いですね。 (8月3日 17時) (
レス) @page41 id: d2ec184a3c (このIDを非表示/違反報告)
セネリオ - めっちゃ良かった！！emさんとsypくんとciくんが…！カッコ良すぎて萌え死にする…！そしてなんとなくgrさんだと思います。他の作品も頑張ってください！ (2022年12月27日 9時) (レス) @page38 id: bb7bb5003e (このIDを非表示/違反報告)
かきくけの(プロフ) - 個人的にはsnが味方っぽいけど本当は幹部達と同じことしてて、罪悪感から助けてだけど子供がsnの子だったから顔が合わせられなかったとかだったら熱いな。でもたぶんgrさんの子な気がする (2022年10月17日 23時) (レス) id: e7af349437 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるぽろう - 完結おめでとうございます…そしてありがとうございます…！！！序盤が凄く暗かったからこそ、最後のあたたかい終わり方が心に沁みました。てかemさんとshpci後輩かっこよすぎですね一生愛せます！！！今回も素晴らしすぎる作品をありがとうございました！！！ (2022年10月15日 13時) (レス) @page38 id: 8509ca10df (このIDを非表示/違反報告)
はっぱ*(プロフ) - 完結おめでとうございます！！！！本当に物凄く心を掻き乱された作品でした。とてつもなく良い意味で。素晴らしい作品をありがとうございました！！ (2022年10月15日 13時) (レス) id: ddb5b2a27a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこの子
| 作者ホームページ：
作成日時：2022年9月26日 18時
