特務課からの提案 ページ24
人気の少ない廊下で話をする高村と坂口。
坂口の話を聞いた高村は一瞬、瞳孔をすぼめて驚くが直ぐに冷静な面持ちに戻る。
「……この条件をAは飲んだのか」
「はい、下手をすれば完全に失明するかも知れません。最悪、目を摘出する恐れも」
以前、安吾が此処に来た時、異能癒着の剥離手術をAに提案していた。この手術を安吾に持ちかけたのは他でもない種田山頭火。
種田もまた自力で記憶を回帰させた者の一人。
安吾からAの目が見えなくなっていると聞き、外国のとある異能技師に異能癒着を剥離手術を手配したのだ。
「種田には恐れ入った」
眉を八の字にして笑いながら手を上げる高村。
「それで、手術日は」
「今からです」
高村は「は?」と言って持っていたコーヒー缶を落としてしまう。その反応を見た安吾は額に手を当てて、はぁーと溜息を着いた。
「高村執行の反応からしてAさん、報告してませんね。手術の事」
「ちょっと、済まない。待っててくれ」
スチール缶を片手でグチャリと潰してからゴミ箱に捨てた高村は歩いているはずなのに光の速さでAの病室に向かう。
その直後
「A!!これで何度目だ!!
報告、連絡、相談はいつもしろと言っているだろうが!!」
「………………ごめんなさい」
と云う高村の柄にも無い怒号とAの謝る声が聞こえてきた。ヤレヤレと首を振る安吾と、オロオロしている辻村。
以前の日々が戻りつつあった
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黒灰白有無%(プロフ) - 完結おめでとう御座います!此処迄夢中で一気読させて頂きました,今章のタイトル回収や夢主の成長 無事皆が元に戻った嬉しさが溢れ感極まりました!ちゃんとフラグ?回収もしていて内容,迚も面白かったです!再び読み返しにきます是からも応援しております!失礼致しました (8月17日 16時) (レス) @page33 id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御影 | 作成日時:2023年2月22日 18時