与謝野先生の妹,無明の王と政略結婚しました【条野採菊】 (ページ14)

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翻弄したいページ14

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電話を終えてチラッと後ろの方を見るA。椅子に座った条野は足を組んでムスッとした表情で拗ねている。

『(フフフッ可愛い。採菊さんって
子供っぽい所がありますよね…)』

「誰が子供っぽいですって？」

心を読まれてビクッとなるA。コレ以上追い詰められる前に自白した。

『友人の作戦に乗っかりました…御免なさい』

「正直に話してくれましたね」

さっきとは打って変わって嬉しそうに微笑んだ条野。Aは罪悪感と恥ずかしさから頬を少し紅く染めて俯いてしまう。

「貴女を翻弄するのが私の愉悦ですから」

『はい？』

聞き間違いか…否,聞き間違いでは無い。条野はハッキリと「翻弄したい」と云った。嗜虐性のある発言に固まったA。一方,困惑させる事が出来た条野は其れを愉しんでいた。

『つまり…私を困らせる為だけに
距離が近過ぎたり同棲を提案した訳ですか』

「何故そんな大幅にズレまくった解釈するんですか!?」

『……他にどんな解釈が？』

首を傾げて聞いてくるA。条野は溜息をついて額に手を当てて天井を仰ぐ。

「(鈍いにも程があります)」

客観的に云うと条野の伝え方が可笑しいだけだ。「好きだから揶揄いたくなる・翻弄したくなる」と素直に云えば良いものを…。

『教えて下さい。…何故,採菊さんは
私を翻弄させたいんですか？』

「ッ…其れは」

口を手で隠して「ﾂ～～///」と悶ている条野。Aに対して抱いている好意を素直に伝えられない。変な所でツンデレな条野。