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見慣れたまあるい後ろ姿は、思ったよりも早く見つかった。
トボトボと効果音がつきそうなほど元気のない足取り。
駅まで送ろうと走ってきたくせに、その後ろ姿を見て立ち止まってしまった。
少ししか走っていないのに背中に汗が伝う。
日が陰ってきたといえども、やはり夏は暑い。
それでも風が出てきたせいかまだ涼しい方だ。
額にもじんわりとかいた不快なはずの汗が吹いてきた風に冷やされて心地よいほどだった。
俺は立ち止まってしまったけれど、伊野尾くんはゆっくりでも駅へと進む。
少しずつ遠ざかっていく後ろ姿。
落ちきっていない陽も、引力に負けてストンと落ちてすぐにでも暗くなりそう。
少しずつ見えなくなっていく後ろ姿。
なぜだかわからないけれど、このまま声をかけない方がいい気がした。
このまま、少しずつ。こんな風に距離を取って。
そうすれば前みたいに、ただの友達に戻れるかな…なんて。
ー Pu.Puuuuuuuu
ぼーっと突っ立っていたせいか後ろから来た車にクラクションを鳴らされた。
荒々しいパッシング音を鳴らしたとは思えないような可愛らしい赤の軽自動車が俺の横を通り過ぎる。
無意識で目で追っていると、
その車が伊野尾くんの横を通り過ぎようとした時、こちらを見ている伊野尾くんと目があった。
『たか…き？』
薄暗くなって、もう顔が見えないほどの距離なのに、
伊野尾くんの唇が、俺を呼ぶみたいに動いた。
それは俺の心が見せた幻？？
「高木！！」
はっきりと聞こえた伊野尾くんの声。
駆け寄ってくる影。
どんどんとはっきりと見える可愛らしい笑顔に、なぜだか胸が痛くなった。
俺の前で足を止め、乱れた息を整えながらも伊野尾くんは笑顔のままだった。
「高木、どうしたの？？」
嬉しそうな声。
最近、避けられていたと思っていたのは俺の勘違いだったのだろうか。
伊野尾くんの笑顔は本当に心からの笑顔だ。それくらいはわかる。
そうか。
この笑顔を見て、避けられていなかったと安堵すると同時に、俺の胸が痛むのはきっと
俺が彼にとって『欲しいもの』の一つでしかないということを自覚しているせいだ。
「暗い、から…危ないかなって。」
「ふぇ？？」
「駅まで。一緒に、ね？？」
少し恥ずかしそうにはにかむ伊野尾くんは可愛い。
一人で帰さなくてよかったと改めて思う。
『行こっか。』っと肩を叩き小さく言えば
可愛らしく小さく首を縦に振って二人並んで歩き出した。
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ひびた。(プロフ) - みほさん» だらだらと書いていたにも関わらず、優しいお言葉ありがとうございます(T ^ T)嬉しい限りです！！これからも、そのようなお言葉がいただけるのであれば低速ながらも書いていこうと思えました！！ありがとうございます！！ (2019年7月7日 0時) (
レス) id: 5a12b48840 (このIDを非表示/違反報告)
ひびた。(プロフ) - Yokoさん» ながながとしたお話でしたが、着地はなんとかできました！！夏休み中は解禁されるかどうかは未定…続編もぼちぼちで、進めていきますので、よければまた遊びにきてください（＾∇＾） (2019年7月7日 0時) (レス) id: 5a12b48840 (このIDを非表示/違反報告)
みほ(プロフ) - すごく素敵なお話でした。2人の思いが通じあって良かったです。ありがとうございます。最近、ゆといのも好きなのでたんぺん歌集の方も時々読み返させていただいています。ひびた。さんのお話大好きです。 (2019年6月26日 9時) (レス) id: e343fdfaf1 (このIDを非表示/違反報告)
Yoko(プロフ) - わあああ！涙！なんて爽やかなENDでしょう！よかったね�睫擇�ん！始まりはちょっと間違ってたかもしれないけど、ちゃんと青春真っ盛りの爽やかカップルに着地ですね！明日からの夏休み中に禁欲は解除されるのかな？ワクワク！ (2019年6月23日 23時) (レス) id: 1ec0dcf065 (このIDを非表示/違反報告)
ひびた。(プロフ) - Yokoさん» 伊野尾さんちにたどり着くのに、どんだけかかっとんねん！！聖闘士星矢か！！っというツッコミを自分でしてました。お待たせしておりますm(_ _)m (2019年6月2日 22時) (レス) id: 5a12b48840 (このIDを非表示/違反報告)
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