snow snow snow 2（ × Snow Man ）

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佐久間の頭を撫でながら、思わずため息をついていた。

天を仰いで。
心の底から、大きな大きなため息をひとつ。


深呼吸のように息を吐き、
ゆっくりと顔を戻すと、
不思議そうな顔をした佐久間と目があった。




「佐久間はさ、俺のなに？」

「ふぇ？？うんと、じゅうしゃ、」

「もうぉ、怒るよ。
　今、二人だけなんだから。ねぇ、ちゃんと言って。」


佐久間に怒る気なんて全くないけれど、
せめて二人きりの時は、言って欲しくておねだりした。

揺れる瞳が、また加虐心を煽ってくる。
いけないいけない。今は仕事中。



「・・・その、えっと、、、好きなひと。」

「そ。『恋人』。でしょ？」



当たり前のことを言っただけなのに、
俺の『恋人』と言う言葉を自分でもう一度復唱して、

そうして嬉しそうに頬をピンク色に染める。


頭を撫でていた手で、今度はその色づいた可愛い頬を撫でた。

目を細めて無条件にそれを受け入れる佐久間は文句なしに可愛い。
毎回、毎回、何かあるたびにこれで許してしまう俺は阿部よりも佐久間に甘いかもしれない。



「恋人の佐久間が、俺の悪い癖を治してくれようとしたんでしょ。」

「・・・うん。」


返事と同時に、また勢いよく首を縦に振るから、
至近距離で佐久間の細い髪が揺れて、甘い匂いが鼻をかすめた。


「ありがと。」

「へへへ・・・うん。」


やっと、笑ってくれた。

いじめたくはなるけれど、泣かれるのはやっぱり嫌だ。
佐久間にはいつでも笑っていてほしい。



「だから、これからも、遠慮なく注意してね。頑張って治すから。」

「ほんと？」

「だって、『恋人』だから。」

「へへへ。うん。『恋人』だもんね。」

「そ。佐久間は俺のたったひとりの大切な『恋人』。」



嬉しそうに照れながらもコロコロと笑う。
その笑顔が一番好きだよ。



こんな可愛い人、

俺は他に知らない。



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