30:気まずいフライドポテト�� ページ34
……正直、なんでこうなったかは、分からない。
｢………｣
目の前には気まずそうに、フライドポテトを食べている切原先輩。
『………』
私もあまりの気まずさに、オレンジジュースを飲むけど、ほとんど空になっている。
なんでこうなったのかを思い出してみた。
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数十分前。生徒玄関近く。
｢なぁ、A。今日、一緒に帰らねぇ？｣
靴を履き変えようとしたところに、ブンちゃんがやって来る。後ろには、ジャッカル先輩と切原先輩もいる。
今日は下校時間が早くて、電車の時間までは、まだ結構ある。どうやって暇を潰そうか考えていた。
『うん。いいよ』
そう答えると、ブンちゃんは、やりぃ！と、ニッコリ笑った。
＿＿＿
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駅前のファストフード店は、学校帰りの学生で、毎日賑わっている。
座る席あるのかな……
｢うわぁ〜、相変わらず人多いっスね。ここ。｣
切原先輩が、少し苦い顔をしながら、店内を見渡す。座れるんスか？という切原先輩の言葉を聞いたブンちゃんは、うーん……と、少し唸り、すぐに前を向く。いつも通りのチャラけた顔。
｢んまぁ、大丈夫だろい。｣
そう言いながら、ブンちゃんは店内に進んで振り返る。
｢んな事より、早く選べよ。今日は奢るぜぃ！……ジャッカルが！｣
｢俺かよ！｣
1日1回はこの会話してるんじゃないのかな。
そう思うと、ため息が出た。
すると、横を誰かが颯爽と通る。切原先輩だ。
｢俺、もう、腹へりましたよー……早く決めましょ！｣
まるで、人懐っこい犬のように、2人に話しかける切原先輩。
昨日の悪魔化が信じられなくなった。
｢んー……そだな。じゃ、今日は残念だけど、全員自腹で。行くぞ、A。｣
ブンちゃんの呼びかけに、返事して前を歩く3人について歩いた。
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たまたま空いていた四人席に座る。
私の隣にブンちゃん。私の前は切原先輩で、ブンちゃんの前はジャッカル先輩。ちなみに私と切原先輩は、窓際。
今日、学校であった事とか、部活の話。
私はほとんど話さずに、3人の話を聞いていた。
すると、隣から、空のジュースをストローですする音がした。
｢やべ、ジュース終わっちまった……買ってくるぜぃ。ジャッカルもついてきてくれねぇ？｣
ブンちゃんの呼びかけに、ジャッカル先輩は、
いいけどよ……と、心配そうな目で私を見た。
微笑みを返すと、それを見たブンちゃんは、大丈夫だって。と、ジャッカル先輩を半強制的に連れて行った。
……そして今に至る。
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ストーリーアイテム
苺のシャルロット
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作者名：ミケねこ | 作成日時：2019年1月1日 8時
