16:心ちゃんと雑談 ページ18
弁当を片付けながら鼻歌を歌う。
清々しいほど青い空と、窓から射し込む太陽の光で気分がいい。
｢鼻歌なんか歌っちゃって〜！A、いいことでもあった〜？｣
心ちゃんがわざとらしく小突いてくる。
『え〜？そんなことないよ〜？』
いつも通りに答えたつもりだったけど、明らかにとぼけた返事をした。
｢うわ、絶対なんかあるじゃん…｣
私の返事を聞いて、心ちゃんは呆れたように笑いながら言った。
確かにないと言えば嘘になる。だけど、機嫌がいい理由として合っているのかは曖昧だったりする。
たぶんだけどね？と、私は保険をかけて心ちゃんに、昨日幸村先輩と一緒に帰ったことと、絵を褒められたことを教えた。
｢え？！何それ〜…羨ましいなぁ…｣
そういうと心ちゃんは、遠くの席に座っている男子をちらっと見た。
こら、サラッと浦山くんを見るんじゃありません！
と、目で訴えると心ちゃんは、へへへ。と笑って誤魔化した。
｢それにしても、よく幸村先輩を誘えたね…｣
私なら緊張して話せないや。と言って心ちゃんは、手に持っていたスポーツドリンクを飲み干した。
『なんというかね…顔を見るのも恥ずかしいんだけど、それでも会いたいというか…なんというか？』
昨日感じたよく分からない気持ちを、
始終驚いた顔をしていた心ちゃんに、どうしたの？と聞くと、
｢それ…いわゆる恋じゃない？…てか、そうでしょ。｣
心ちゃんにそう言われても一瞬 ピンと来なかった。
つまり、私は幸村先輩のことが…好き…ってこと？
冷静に考えて行くうちに、頬が熱を持ち始めるのが分かった。
その熱が広がるのを止めるように、頬を手のひらで押さえていると、やっぱり。と心ちゃんに言われた。
意地悪な言い方に、少し心ちゃんを睨む。
｢ごめんごめん…もしかして初恋だったり？｣
茶化すような言い方に、少し苛立ちを覚えながら
考えてみる。
『意識したことは…ない。』
そういうと、やっぱり初恋だぁ。と、嬉しそうに言う心ちゃん。
茶化さないでよ！と言い返すと、素直になりなって！なんて、懲りずに茶化してくる。
私も諦めずに言い返してるけど、多分照れ隠しなのは、自分でも嫌なくらい分かっていた。
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おまけ。(台本書きっぽくなります)
｢昨日、ミルフィーユ食べたんだー！｣
『いいなぁ！羨ましい！』
｢…た。｣
『ほんとに、心ちゃん好きだね。そのネタ。』
17:6時間目。数学にて。→←15:放課後。気まぐれで。��
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苺のシャルロット
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作者名：ミケねこ | 作成日時：2019年1月1日 8時
