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紫「なぁシゲ。聞こえてるんやろ?俺は周りから『馬鹿みたい』なんて言われるかもしれへんけどシゲには聞こえてるって信じてるから歌い続けるから。」

この時のシゲは病室で目を閉じていることがほとんどで。点滴と人工呼吸器でなんとか生きている状態やった。俺はシゲと一緒に作った曲をギターで弾いていた。人間が最期まで残っている力は聴く力だと聞いた事がある。目を閉じていても俺の声は聞こえているから毎日話し続けたり、2人で作った曲やシゲが好きな音楽を流している。

俺とシゲで音楽活動を始めて、その数ヶ月後に同じ家に住み始めた。元々、体調を崩しやすいとは本人から聞いていて。まだ2人で活動をし始めた時にスタジオに中々シゲが来なくてスマホに連絡しても繋がらない。幸い家は知っていたので家に向かう何故か鍵は開いていて、ベッドには真っ赤な顔をしたシゲが苦しそうに眠っていた。

紫「シゲちゃん、大丈夫か?ずいぶん辛そうやなぁ・・・」

赤「はまちゃん・・・今日行けなくてごめんなぁ・・・」

紫「ええねん。今日はお休みしよう。はまちゃん特製のお粥でも作ったろか!」

そんなことがあってから元気になってからシゲと話し合いをして俺がシゲの家に住む事になった。俺の住んでいたマンションよりシゲの住んでいたマンションの方が広かったし、病院にも近かったから。今思えばシゲはこの時くらいから物が上手く掴めなくてよく飲み物の入ったコップをこぼしてしまうことが多くなった気がした。

赤「あっ・・・はまちゃんごめん・・・またこぼしてもうた・・・」

紫「大丈夫か?服にかからなかったか?」

赤「おん、大丈夫。片付けとくから・・・」

そんなことがあってからシゲのコップは持ち手の付いた物にしてたっけ。それから箸も持ちにくそうにしてたっけ。

ある日の練習終わりの片付けをしている時にシゲが

赤「あんな・・・はまちゃんに言わなあかんことがあってな・・・」

紫「ん?どうしたん?」

シゲが手招きをして床に正座なんてするから俺もシゲと向かい合わせで床に座る。

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Fujitanatsuki14(プロフ) - 照史くんが熱あるのを隠してたけど淳太くんたちにいつもより甘えてみんながおかしいって熱バレて看病される (2021年5月10日 19時) (レス) id: 4927ce89d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏生 | 作成日時:2021年5月9日 15時

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