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ヒトツメリッパー殺人事件10 ページ10
哀音とは学校が別になってから、少し距離が空いたように思う。哀音と僕は三歳差。哀音が小学校を卒業すると僕は中学を卒業し、哀音が中学に入学すると僕は高校に入学するという見事な入れ違いの年齢差になっているのだ。
だからだろうか。小学生だったときより、哀音の僕への執着の仕方が粘着質に感じられるようになったのは。
春子さんたちを家に招待した後、二人きりになると哀音はやたらと引っ付いてくる。抱きついて離れなくなり、「兄貴はいなくならないよな? ずっと俺の兄貴だよな?」なんて確認してくる。弟可愛さに見過ごしていたが、そんな哀音の僕への執着が、二人の命を奪ったのだとしたら。
それでもしかして、世で言うヤンデレを拗らせて、僕まで殺そうとしているのだとしたら。今度は裂傷程度では済まないかもしれない。
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作者名:瑠色 | 作成日時:2018年9月19日 23時