検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:1,420 hit

ヒトツメリッパー殺人事件9 ページ9

つまりは僕が唯一の生き証人ということである。
確かに、僕はあの殺人鬼に会った。ただ、顔を見ていない。記憶に大きく残っているのは、大きな一つ目の描かれた仮面を被っていたことくらいなものだ。
死んでいるのは、夏帆さん、秋弥くん。どちらも僕の友達だ。それで僕も襲っているのだから、もしかしたら、犯人は僕と関係のある人かもしれない。
そこまで考えて、ある一つの顔が思い浮かぶ。
黒髪黒目で、小学生の頃まで無垢な眼差しだった弟の哀音。
そんな可能性なんて考えたくはないが、哀音は何度か夏帆さんや秋弥くんとも顔を合わせている。二人とは別段仲が悪いといった様子はなかったと思うが、外見だけではわからない。
それに、中学に上がってから、以前からお兄ちゃん子ではあったが、前よりも僕に対する執着が強くなったような気がする。
記憶違いでなければ、彼は二人きりのとき、こう言ったことがあった。





「ぼくだけのお兄ちゃん」

ヒトツメリッパー殺人事件10→←ヒトツメリッパー殺人事件8



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (3 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:瑠色 | 作成日時:2018年9月19日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。