ヒトツメリッパー殺人事件 (ページ1)

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ヒトツメリッパー殺人事件1 ページ1

僕、汀相楽には、高校に入って何人かの友達ができた。
「こっちの草取り終わったよ」
「サンキューさがらん」
「こら夏帆、手を止めない」
「まあまあ、春子さん、そう怒らずに」
南夏帆さんと東雲春子さんと、西園秋弥くん。秋弥くんは後輩。三人は小学校からの幼なじみなんだそうだ。
今は、三人が所属する緑化委員会の活動を手伝い、花壇を掃除している。雑草が抜けた花壇は色とりどりの花に彩られて綺麗だ。
春子さんの指示で後は水やりをして終了。夏帆さん、春子さん、秋弥くんでやっていたごみ拾いも区切りがついたようだ。
日がだいぶ傾いてきている。
「ほう、そろそろ帰るか」
春子さんがそう言って、解散。
春子さんは僕の弟、哀音に会いたがるので、帰る方向は違うけれど、一緒に帰路に着く。
それからもう一人、僕の友達が合流する。
「お待たせ、幸葵くん」
「ああ、相楽」
神童と謳われる白崎幸葵くん。春子さんとこの三人で、いつもの帰り道に着いた。

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