prologue ページ1
空を抱いて落ちて行く。
風に包まって、それが気持ちよくて、眼を細めた。
突き抜ける程に青い空。
白い雲が流れている。
瞬けば、空の色は赤く染まっていた。
紅色、橙色、紫、桃色、一抹の群青。
雲まで染め上げて、時は空の中で回る。
一つ瞬けば、空は暗く塗潰されていた。
何年前の光かが、其処でちらちら瞬いた。
月光が冷たく夜空を燃やす。
嗚呼、そうだ。
ふと思った事がある。
空って言うのは、『白い』ものなんじゃないかって。
そう、喩えば、何も手を付けて居ないキャンバスの様な、真っ新な『白』。
『空色』何て言う青色があるが、きっとあれは偽物だ。
何でもかんでもステレオタイプに押し込めたい誰かが、そうしたに違いない。
だってそうじゃないなら、こんなに表情豊かに色鮮やかに、『空色』が変わる訳無いんだから。
次の瞬きは、あまりしたくないな。
否、勿論、どんな空でも好きだけど。
きっと次は朝焼けが来るから。
そうしたら、目を醒まさなきゃいけない。
現実の空は、夢のまやかしよりもっと好きだけど。
現実だッて、ちゃんと好きだけど。
眼を閉じる。
朝焼けを見る事無くその意識は、夜の波へと攫われて行った。
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遥彼方 - saeniさん» 有難うございます!すぐに行きます。質問の方ですが、チャット行為に当たってもまずいのでHPを作りました。お手数おかけしますが、此方でお待ちしております。https://uranai.nosv.org/u.php/hp/qanda/ (2022年3月20日 18時) (レス) id: db6f42df22 (このIDを非表示/違反報告)
saeni(プロフ) - 返信ありがとうございます。簡単にではございますが、ひとつ作品を執筆致しました。普段はd!等でなくオリジナルを執筆しておりますので、キャラに違いがあったら申し訳ありません…!!遥彼方様はどのようにして言葉や医療系の語を学ばれたのですか?教えて頂きたいです。 (2022年3月20日 4時) (レス) id: 5899b2fc5f (このIDを非表示/違反報告)
遥彼方 - saeniさん» コメント有難うございます。お褒め頂き大変光栄でございます。私も勉強中でして、貴方様の作品も宜しければ是非拝読したいです。小説の事ですが、未熟の身でお話しできることもそうありませんでしょうが、どうぞ気軽にお聞きください。 (2022年3月20日 2時) (レス) id: db6f42df22 (このIDを非表示/違反報告)
saeni(プロフ) - 初めまして。コメント失礼致します。遥彼方様の小説本当に好きです。自分も文字を書く身なのですが、遥彼方様のような素敵な文章を書かれる方に出会えて幸せです。これからも応援しております。もし宜しければ小説について色々お話お聞きしたいです。 (2022年3月9日 9時) (レス) id: 9e65708fc2 (このIDを非表示/違反報告)
遥彼方 - らいはいさん» コメント有難うございます、返信遅れて申し訳ありません。貴重なご意見を誠に有難う御座います。余り言葉を固くしたつもりはありませんでしたが、内容の事は特に私も力不足を感じている次第です。今後の執筆の参考にさせて戴きます、お教え下さり有難う御座いました (2020年2月21日 1時) (レス) id: b1e6400f22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥彼方 | 作成日時:2019年10月15日 2時