ひとり。青

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(大倉side)









大倉「……すばるくん」









渋谷「なに?」









オレは今、すばるくんとﾌｧﾐﾚｽにいた。









ヤスから聞いたこと、ﾎﾝﾏなんか確かめるために。









大倉「ﾎﾝﾏなんですか?

上村さんと付き合ってるって」









渋谷「…お前それ誰から聞いてん」









大倉「ヤス、です」









渋谷「っアイツ………」









すばるくんは頼んだアイスコーヒーをズズーっと飲み干した。









渋谷「もう今は過去系、やな」









大倉「っそうなんですか?」









渋谷「こないだ別れた」









大倉「じゃ、じゃあ上村さんが原因でバンド解散した、って言うのは?」









渋谷「半分オレのせい、もう半分はそいつのせいや」









ヤス、ほんまやったんや……。









大倉「理由、聞いてもいいですか?」









上村さんがすばるくんのことが好きで、すばるくんと仲良かったAを傷付けんかわりにすばるくんは上村さんと付き合って。









バンドを解散して、Aと関わらんかったら別れられる、




そう思ったすばるくんは、受験を機に活動停止から解散にした、ってことを聞いた。









ヤスと喧嘩した理由がオレの思い込み、って、なんかみっともないな……。









大倉「そうやったんですね……」









渋谷「そーゆーこっちゃ」









大倉「なんかすいません、あの日めっちゃ怒鳴ってしまって」









渋谷「いや、ちゃんと言われへんかったオレが悪いわ」









すばるくんはすまん、と小さく頭を下げた。









大倉「あの、このことってマルちゃん知ってるんですか?」









渋谷「んあ、知っとるよ。だからあと知らんのは、Aだけ。


オレがAと関わらんかったら、Aが傷つくことはないし、オレも被害葬らへん。









………そや、A、安田とお前とバンド組んだんやって?
元気にやっとるか?」









大倉「ああ、はい。……こないだヤスとオレが喧嘩してもーて、解散する、って言うてしまったんですよね」









ほんま情けないっすわ、と笑ってみせた。









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