ひとり。青

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(大倉side)









安田「うわ、すっげ、」









Aのベース見て、さっきからこれしか言うてへんヤス。









確かにすごいしな(笑)









安田「スラップも出来んの?!」









『ん、』









安田「やっば、女の子がスラップって…、やっばぁ!!!!なあ!おーくらぁ!」









大倉「んあ、はいはい(笑)」









ヤス、めちゃくちゃテンション上がってるやん(笑)









スラップはマルちゃんに教えてもろたんよな。









A、なんでも飲み込み早いからすぐ出来たよな、あのとき。









『うっし、合わせる?』









安田「ん!」









大倉「はいよ、」









それぞれ定位置に付き、オレがスティックを鳴らす。









じゃかじゃーん、と始まる曲。









Aのリクエストで、今までやってきたような曲調じゃない曲をセレクトして、
今まででは絶対選ばんかったような曲をセレクトして。









おまけに今回はAとヤスのツインボーカル。









ハモる部分はしっかりハモってて、めちゃくちゃ綺麗に聞こえる。









A、オレ、ちゃんと覚えてんで。









楽器弾きながら歌う、歌い方。









すばるくんに教えてもらったよな。









こうやった方が歌いやすいし、弾きやすいで、って。









何時間も何時間も練習して、難しいパートも克服したよな。









ってアカンアカン、オレがこんなに思い出してどないすんねん。









これからは新しいチームとして、ふたりを引っ張っていかなあかん立場やのに。









『うんっ、いい感じ〜♩』









Aに、もう大丈夫やで、って安心させてやらなあかんのに。









こんな引きずってるんは、Aやなくてオレやん………。









『…よし、たーだよしっ』









安田「大倉、どした?」









大倉「んあ、ごめ、なんか久々やったからテンション上がってもーた(笑)」









いつか、すばるくんとマルちゃんに演奏見せる機会あったら言わなあかんな。









オレとAは、ちゃんとやってるよ、ちゃんと成長してるよ、って。









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