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「相変わらず浮かない顔してんなぁ」
聞き慣れた声が聞こえてきて顔を上げると、勝利が笑っていた
いつもの、少し上から私のことをバカにするような笑顔で
「帰り？」
「…うん」
「お店、手伝うの？」
「いや…今日は配達とかないから」
「ならよかった、ちょっと付き合え」
そう言うと勝利は私の自転車のカゴに自分の鞄を入れると走り出す
「…ぇ、ちょ、しょーり！」
「はーやーく！」
高校生の頃、長距離の選手だった勝利はみるみるうちに私との距離を伸ばしていく
訳も分からないまま、自転車にまたがってその背中を追いかける
「あ〜〜〜！！ 気持ちぃ〜！！！」
勝利の声が風に乗って聞こえる
どこまでも自由な幼馴染だ
そして、どこまでも愉快な幼馴染だ
勝利に振り回される時間は、嫌いじゃない
「ねぇ、どこ行くの？」
「散歩」
"散歩" って、たぶん歩くから "散歩" と書くのだと思う
勝利の速さに合わせながらペダルを漕いでいく
大学に入って少し明るく染めたその髪が風に揺れる度、勝利の横顔が素敵だということに気づいた
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えつ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです＾＾続編もよろしくお願いします！ (2019年4月24日 23時) (
レス) id: 94efd89660 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - はじめまして。この作品すごく好きです！一気に読んでしまいました。移行後の続きを楽しみに待ってます。 (2019年4月24日 17時) (レス) id: 88ef7968ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えつ | 作成日時：2019年4月6日 22時
