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大学までは、自転車で15分程度
見慣れた道をペダルに足を乗せて進む
ふと、朝見た空をまた見上げる
いつしか、空を見上げることが多くなった気がする
人は死んだら空の上に行くんだよ、なんて聞いたことがあったからだ
そんなこと、死んでみなきゃ分からないのに
1年前、事故で両親を亡くした
一人っ子の私は、たった1人あの店と共にこの世に残された
もうこれまでと思っていた矢先、彼は突然現れたんだ
『おばさん達がAに残してくれた店を、このまま手放すの？
あの店は、2人の愛でいっぱいなんだよ？』
卒論で『人が恋に落ちるということ』なんてテーマを取り上げたらしい健人くんは、お葬式の日私にそう言い放った
"愛" か…
あの葬式の日、土砂降りの雨が降ったあの日、私は彼のその言葉だけを反芻していた
特に悲しいなんて思わなかった
両親とは、もめてばかりいたし
花屋なんてこのご時世、ダサいと思っていた
なのにあの男は、そんな私の思いをみるみるうちに覆していったんだ
大きな坂道を一気に下っていく
すべてのものが、こんなふうに簡単だったらいいのに
この坂みたいに、助走もなにも付けなくても簡単に滑っていけたらいいのに
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えつ(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです＾＾続編もよろしくお願いします！ (2019年4月24日 23時) (
レス) id: 94efd89660 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - はじめまして。この作品すごく好きです！一気に読んでしまいました。移行後の続きを楽しみに待ってます。 (2019年4月24日 17時) (レス) id: 88ef7968ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えつ | 作成日時：2019年4月6日 22時
