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隆平said
病室を出た途端に信ちゃんが泣き出してもうた。
それを慰めるすばるくんの目からも
一筋の雫が落ちたのを俺は見逃さなかった。
正直気づいていた。
2人が必死に笑顔を作っていること。
裕ちんとすばるくんと信ちゃんには
3人にしか作り出せない独特の世界観があった。
それと同時に付き合いの長さと
互いに信頼しあっているからこそできる
3人だけの特別な空気感があった。
それを忘れられてもうた訳やから
2人はきっと俺らよりも辛い。
俺らに2人の気持ちは計り知れない。
だからこそ掛けてあげる言葉が見つからず
ただ立っていることしか出来なかった。
そんな自分が腹立たしかった。
昨日までいつも通りやった。裕ちんも…俺らも…
1日でこんなに変わってしまうもんなのか…
自分自身まだ信じられない。
いつ裕ちんは記憶を取り戻すのか。
どうしたら記憶を戻せるのか。
すばるくんと信ちゃんは大丈夫なのか。
今の状態で関ジャニ∞は続けられるのか…
でも…みんなが下を向いている訳にはいかない。
誰かしらは前を向いて引っ張ってかなあかん。
2人に変わってそれをやるのはきっと俺や。
今、みんなをひとつにするのは俺や。
隆「…あのさ」
静かだった空間に発した俺の言葉は
必要以上に響いた。
みんなの視線が一気に俺の方に向く。
けど…そんなんで折れたらあかん。
隆「関ジャニ∞…どうするべきかな…」
亮「…俺は1回休んででも横山くんのそばにいて
ちゃんとした7人の形で
eighterの前に立つべき…やと思う。」
章「亮の言いたいことも分かるけど…
俺はきっと今めっちゃ不安なeighterに
これ以上辛い思いをして欲しくないから
安心してもらうためにも
6人でエイトを守っていくべきやと思う。」
忠「2人の言ってること…どっちも分かるから
まだ…答えは出せない。けど…
横山くんがいつでも戻ってこられるような
そんな環境にする必要はあるんやないかな…」
す「すまん…今はまだ何も考えられへん。」
信「…ある程度仕事はセーブさせてもろて
今やらせてもろてる
レギュラーだけで様子見いひん?
もしかしたらすぐヨコ戻るかもしらんし…」
亮「じゃあ…俺も村上くんに1票。」
隆「僕も…」
章「それが1番いいんちゃうかな…」
忠「俺もそう思う。」
す「うん」
みんなの意見が固まったことで
少しやけど光が見えた気がした。
みんなの向かう先ができた気がした。
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yasuda0911(プロフ) - 感動しました!続きみたいです! (2021年7月7日 19時) (レス) id: 39f9ce47b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひとみ | 作成日時:2021年1月9日 1時