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「感情に左右されて見聞色の覇気が些か暴走したか？」
「……A、半刻で来るってのは本当か？」
「あぁ、見聞色の覇気で今は鯉伴の場所が手に取るようにわかる。
そして鯉伴を囲む妖怪共の存在もな」
ぬらりひょんと鴉天狗はゾクリとその背を這うなにかに身を震わせた
これは、前に一度正面からくらったことのあるアレだ
「……覇気、あんま垂れ流すんじゃねぇぞ、A。
当てられてほかの奴らがぶっ倒れたんじゃあ困るからのう」
「分かってる。だが今は上手く制御できないんでな…
部屋にこもるとするよ」
「そうしてくれ。鯉伴のことも心配すんな」
「……頼むぞ」
そう言って、Aは自室の方へと向かっていった
その間数度に渡る誰かがぶっ倒れる音がしぬらりひょんは顔を引つるせた
「……カラス」
「はい」
「急いで準備させるよう指示出した後、念の為小妖怪たちは今回の戦闘に出さねぇよう言っとけ」
「はっ…………それはわかりましたが、なぜまた？」
不思議そうに鴉天狗はぬらりひょんにそう尋ねた
だからぬらりひょんは鴉天狗に一目やるとゆっくりと立ち上がりAがしたように縁側に立って月を見上げた
「……Aが戦闘服着てたのは女の勘か見聞色か知らねぇがなにか感じることあってのことじゃ。
ましてや今でもあれだ。
戦闘に出てきてもおかしくない。
覇王色の覇気は敵味方関係ねぇ無差別だ。
前みたくぶっ倒れたくなきゃ引っ込んでろ」
「な、なるほど。かしこまりました」
鴉天狗はぬらりひょんの答えに納得したので早速指示された通り動き出すと、ぬらりひょんは腕を組んでひとつ息を吐く
「…鯉伴にゃ今回のこれはいいお灸になりゃ上々かのう」
自分も今怒りをふつふつとさせているが、今回に限っては自分は鯉伴を怒ることはしないとさっき決めた
その理由は……
「バカ息子には、Aの本気の怒りを知ってもらった方がワシがキレるより何倍もキツいじゃろう」
自分も本気でキレたAなど知らないが、ワシなんかよりも何百倍と恐ろしいに決まっとる
なんせあいつの怒りは覇気付きじゃからのう
「…………下手すりゃワシらも縮み上がりしうじゃな」
己の妻の本気の怒りなど、未知の領域すぎてぬらりひょんも少しばかり不安になるのであった
(どれ、ワシも準備するかのう)
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桜蝶(プロフ) - 本気で最後に涙が止まらなかったです！続編をこれから読みますが、今度は嬉し泣きしそうですね(*^^*) (2020年3月21日 4時) (
レス) id: 226c36eb4d (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - 続編嬉しいです！！私と皆さまの声が届いたようで、本当に嬉しいです！！ (2020年1月11日 23時) (レス) id: 05ebd46207 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ことみ(プロフ) - 続編決まって楽しみです！！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: eb62bdd2ac (このIDを非表示/違反報告)
紗那(プロフ) - 初めまして。この小説すごく好きです。なのでこれで終わりにして欲しくないです。続編をお願いします(^^) (2020年1月10日 14時) (レス) id: fa79a8dffc (このIDを非表示/違反報告)
菊 - 続編希望です！ (2020年1月6日 21時) (レス) id: add80d975f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江
| 作成日時：2019年9月24日 16時
