Sorry Sorry Love

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「小瀧！ここおったんか！
俺、人見知りやのに！
会話が続かへん！
共通の話題が全くもってないねんて！
頼むから！一緒におってくれ！」


望の事、強引に連れてってもうた。


最後にこっちを振り返った重岡くんは、
複雑な表情を浮かべてる。


あれは・・・

そう、嫉妬した男の顔。


真っ直ぐに俺に向けられてる。


ともの俺への気持ち、知ってるとか？

まさかな。


誰にも言うてへんし、
気付かれるわけもない。


さっきの望の言葉も気にかかる。


このブレスが、
あの時話してたのと同じやって気付いた？


責めるような言い方が懐かしかった。





その夜、望は、
スタッフさんに勧められるまま、
浴びるように酒を飲んで。

案の定、酔い潰れてしもた。


心配でたまらん。


レストランの隅っこのソファ席で、
ぐったりしてやる。


「望、大丈夫か？」


「流星なんかあっち行け！
のんちゃん、傷付いてるねんからな！」


酔うてるせいで、
自分の事、のんちゃん言うてるし。


「何に傷付いてんの？」


「鈍感、あほ流星。無神経男」


「悪口酷いやろ」


可愛い過ぎるねんけど。


向こうの方で、
今日はお開きにするって声が聞こえてる。


「望、ほんまに大丈夫か？」


手を差し出したら、はらわれてしもた。


「いらん。
流星なんかいらんもんっ」


「そやけど、一人で立てる？」


「しげ呼んで！
この後、しげと約束あるねん！
二人でラーメン行くねん！」


大倉社長の名前が出てこんかって、
ちょっと、ほっとしてる。


「そっか。
そんな酔うてて、大丈夫か？」


「平気！あっ、しげ！」


「小瀧、何やってんねんて！
飲み過ぎじゃ！あほ！」


「ごめん、しげぇ」


「もう今日は撤収やねんて。
行くで、ほんまに。
マネが車回してくれてるから。
はよつかまれ」


「ふにゃあ」


重岡くんと仲良ええねんな。

羨ましい。


俺に頼って欲しいのに・・・


友達にさえ嫉妬してまうて。


俺かなりの重症やろ。





店の前でタクシー待ち。

いつの間にか、大倉社長が隣に立ってはる。


当然、俺との事、知ってるよな。


過去の男なんか、気にも留めてないか。


沈黙が苦しいのも、
意識してんのも、俺だけ。

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