ひとめぼれ ２

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得意げに笑う。

破壊力、凄まじいこと言うてる自覚はないらしい。


「とものが凄い」


「何が？」


「無意識に俺を骨抜きさせるようなセリフ言うから」


「え・・・あ、えっと。
俺、今、なんて言ったっけ？」


「忘れたんなら、俺が言おか？」


「ううんっ、いいっ。恥ずいからやめてっ」


「あー、嬉しいな。一字一句忘れられへん。
ともがそんなに俺に惚れてるとは！」


「次言うたら、ほんまに怒る。大毅なんか知らんで」


「なーっ、なんでやねんっ。
とものいけず」


「いけずは大毅やん。
そんなからかうなら、もう二度と言わんもん」


「あっ、あかんっ。
ごめんっ。
すいません。
反省してます。
二度とからかいませんので、
また気が向いたら言うて下さい」


「ふは、大毅、どんだけ俺に好き言うて欲しいん」


「そら、言うて欲しいに決まってるやん！
とも、天邪鬼さんやし、あんま言うてくれへんから」


「天邪鬼ちゃうもん」


「あー、はいはい」


「大毅、」


「ん？」


「大好き」


「・・・でへ」


「大毅、これで、お仕置きはなしやで？」


「えっ、それとはこれとは別やからな」


「ずるぅ・・・」


「ともも楽しみなくせに」


「そういうこと言う人嫌い」


「嫌いは好きの裏返しやな」


「もうほんま！」


二人でおると、


ほんま無情な程、

あっちゅう間に過ぎてく時間。


幸せでたまらんくせに、

俺が誰より先に出会いたかったな、なんて。


とことん欲張りやな、俺。









マンション着いてすぐに、キスを交わす。


苦しげな吐息が、俺を急き立ててく。


コート脱がせて、次はシャツのボタンに手をかける。


はだけた、真っ白な肌。


胸元に口付けたら、

ともの体が跳ねて、反り返る。


必死で俺にしがみついて。


「はあっ、大毅、待って。
服より先、靴脱がせて」


「ん、ええよ。
じっとしてるねんで？」


「大毅、キスはやめたら嫌」


「甘えたさんやな、ともは」


静かな玄関に、リップ音が響く。


ともの履いてたブーツ、脱がして、
それから、洋服も。


「ダメ、こんなとこで・・・」


「ごめん、ベッド連れてくな？」


素肌になった、とも。

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