ひとめぼれ ２

恋夢中。 ページ38

赤side


絶賛恋の病に罹患中、な、


俺、たち！


でええよな？


こんなに甘えたさんで寂しがりなんか、聞いてへんし。


追いかける恋は、

相手が振り向いたら、
満足してしまうもんや、


聞いたことあるけど。


そんなこと、全く当てはまらへん。


もっともっと底なしに好きになってってる。


俺の与える刺激で、


透き通る真っ白な肌が、跳ねる。

小さな口元からは、すがるような甘い声が溢れて。


必死で俺にしがみつく綺麗な指先。


離せるわけない・・・














人生最高の年初め。

一緒にドライブして帰った地元。


初詣ではお揃いのお守りもゲットしたしな。


お互いの家族に会うのはまだ早いかなって。

不安やってんけど。


あっさり家族に紹介してもらえて、
びっくり。


「うちの親も、兄妹も、そんな偏見ないし」


その言葉通りで。

みんな、俺のこと、笑顔で受け入れてくれはった。


芸能人やからって、垣根も作られへんかったし、嬉しかったな。



そいで、うちのおかんと姉ちゃんはと言えば。


ともが可愛ええって、大はしゃぎ。


照れまくりやったけど、ともも嬉しそうで、


スイーツやら美容やらの、
女子トークで盛り上がってたわ。



ともも俺も５日が仕事始め。


実家には２泊して、

途中の静岡で、
俺が撮影時によう泊まるホテルに１泊。


４日に東京に戻ることに。


帰り道も交替で運転。


とも、運転する時、眼鏡かけるねん。


それがまた可愛ええねんで？





ちょうど、東京に着いたのは、１８時頃で。


「お腹減ったなあ。
とも、何食べたい？」


「クレープ！」


「それはおやつや。
道の駅でソフトクリーム食べたやん！」


「食べたいの！濱田さんのクレープ美味しいねんもん」


「ええけど、ちゃんとご飯も食べること」


「はあい」


いつも、しっかりしてやるのに、
たまに、子供っぽいとこも好き。


ああ、

自分の体から、

好きが溢れてるのが、
可視化出来る。


それはさておき。


東京の部屋に戻る前に寄ったんは、

濱ちゃんの喫茶店。


２台しか停めらへん駐車場には先客が。

置いてる車見て、
ともの顔色が変わった。


「とも？」

２→←１２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す