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6月。もう夏を迎えようとしている。
入学してもう2ヶ月経つけれど周りの景色はあまり変わらない。
毎日決まった時間に幼馴染の高山亜美と登校し終わってない課題を必死にやる。
授業が始まると隣に座る犬のようなサッカー少年、田中翔をからかって遊ぶか睡魔に負けている。
先生に当てられるがたいていの問題は分からず、田中翔に助けを求めるが
裁量枠で入った彼も意味不明らしく2人で撃沈。
最近はそんなキャラがクラスで定着してしまい
「あなたの苗字、大丈夫かあ〜?」という数学教師のものまねが流行し始めた。
やっと授業が終わればだらーっとしたHRと掃除を経て部活へ急ぐ。
陸上部の短距離選手。
顧問がえらそうなとこが本当に嫌いだ。私たちのこと、完璧に馬鹿にしている。
部活が終わるのは7時。
それから片付けや着替えやらをしていると8時。
校内に残っているのはサッカー部の1年くらいだ。
家に帰れば朝の残りのご飯をチンして、
おかずを適当に作って晩ご飯を済ます。
お風呂から出たら課題なんかにはなにも手をつけずベッドにダイブ。
こうして私の1日は終わる。
家には誰もいない。
お父さんは数年前に死んだ。
お母さんは、再婚しこの春名古屋へ引っ越した。
もちろん私もついて行くことだってできた。
それでも私がここに残り清水東に入学した理由。
本当は分かってるけどあえて心の中でふたをした。
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作者名:sana | 作成日時:2013年6月24日 0時