偽り笑って 5【3年A組】

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「それが先生の望みだから…」


「……。」


「僕に協力を求めてきた時に言ってたんだ」









・









《真相を明らかにするためには俺が最終的に全国民の敵になる必要がある。

そうでもしなければ、俺の目的は果たせない》



《先生…》



《そしてこれは茅野のためでもある》









・









「さくらのため…？」





先生が敵になることで、
さくらを傷つけてんじゃん……

この行動がさくらのためだなんて、私には思えないけど………けど、





「僕は…その言葉を信じて先生に協力したんだ」





信じてしまう気持ちは、私にもよくわかる。
何で……何だろうね。









.









「警察の皆さーーぁん！！
お待たせしましたぁーーーー！！！」





柊は銃を何発か発砲した。
その爆音に現場の緊張感はより一層、高まる。





「現在マインドボイスでは1億5213万4200円の身代金が集まっています。

恐らく私は、全国民の敵となっている事でしょう。

保護者の皆さんも、生徒たちの解放を、望んでいると思います。」





屋上では、ついに柊が郡司をつれて姿を現した。

最後の舞台が、
幕を開けたのだ………


ここに全てが終結しようとしている、
それを望まない人がいるというのに………



全ては、終幕へと進む。
それは、加速をやめない。

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