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「さくら、大丈夫?」



「冬華……っ、先生が……っ」





さくらが、何をこんなに抱えているのかはわからない。それでも……

辛いんだろう、それはわかる。





「追いかけるよ、さくら。」


「え、?」


「止めたいんでしょ?
"後悔はしちゃダメだよ"ってね」





それはさくらが私に言った言葉。

さくらだって後悔しちゃダメ、そのためには…先生を追いかけなきゃでしょ?





「ほら」





私はさくらの腕を掴んで立たせ、
準備室へと繋がるドアを開けた。

………ビリって来なくてよかった。



そして、準備室にある梯子を使って下に降り、
先生の後を追った。





「先生っっ!!!!」





下に降りれば、
そこには刑事さんに銃を突きつけた先生の姿が。

銃…というかライフルを突きつけるとか、やること怖いな、先生も。





「ねぇ、先生は誰のために戦ってるの。
それって、本当に誰かのためなの。

何のために、戦ってるの!!!」





私がただただ問い詰めれば、
先生はこちらを向いて………





「Let's think」





そう言って笑った。

次の瞬間、先生は腕のリモコンに触れ……
私たちの頭上が、爆発した。





「さくらっっっ!!!」





私はさくらを抱きしめて、
落ちてくる瓦礫に背を向けた。

そして、一瞬見えた先生の顔は………



とても、温かな笑みだった。





「っっ!!!」





やがて、私たちと先生の間には……
完全に壁ができてしまった。

これじゃ、先生のとこに行けないじゃん。





「茅野!小鳥遊!!
大丈夫か?!!」





音を聞きつけたか、
逢沢が梯子を降りて駆けつけてきた。





「うん…」



「私たちは平気、
でも…止められなかった、先生を……」





悔しい、止められなかったなんて。
一番……近くにいたのに。





「いいんだよ…」


「え…?」


「それが先生の望みだから…」





私たちに止められないことが、
先生の望み?

もう、先生がわからないんだけど……

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柊一颯LOVE - セレーナ・ラフィーネさん» どういたしましてこちらこそ宜しくお願いします (2020年1月18日 0時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» ありがとうございます! (2020年1月17日 18時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 楽しみに待ってるからね頑張ってね (2020年1月12日 18時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年1月11日 7時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - セレーナ・ラフィーネさん» 作品凄く良かったよ主人公と柊一颯の絡みを沢山書いてね応援してるよ (2020年1月9日 5時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2019年7月18日 23時

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