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「先生、目…覚ましそう?」
美術準備室に入れば、そこには未だ目を覚まさない先生と…先生を看病するさくらと香帆がいた。
2人は私の言葉に首を横に振る。
「そっか…
全く、無理しすぎなんだよ先生は。」
無理しないで、って私は言ったはず。
どうせ聞かないって知ってたけどね……
先生、命かけてるって知ってるもん……
「え、」
「?…どしたの、香帆。」
「これ、見てよ」
そう言って差し出された携帯を見ると、
そこには昨日クラスでも問題になった先生の作ったフェイク動画があった。
それだけなら問題ないんだけど………
「待って、まさかマイボイにアップされてるの…?!」
「……そうみたい、」
「何で、……」
「ブッキーが一気に悪者に……」
「誰が流したの……?」
次々に更新され行くマインドボイスを、私たちはただ眺める。
流れてしまった動画を削除するなんて私たちには出来ない。だからどうしようもない。
その時、先生の携帯の着信音が鳴り響く。
また外部の共犯者の誰かか……
少し気がひけるけど私は先生の携帯に手を伸ばし……たんだけど。
「!!」
「ぶっきー?」
先生の手が私の腕を掴んだ。
そして先生は私たちの声には反応せず、携帯を取り出した。
画面には、"S"とだけ書いてあった。
「……悪い、少し出て行ってもらっていいか」
「…わかったよ、ほら、行くよ、さくらも香帆も」
きっと、私たちは聞いちゃいけないんだろうな。
そういわれたら私たちなんて出ていくしかないじゃん。聞き分けのない子供じゃないんだから。
「目、覚ましたけど……大丈夫かな、」
「まだ辛そうだよね」
「また倒れないといいんだけど…」
心配は募るばかり、
でも私たちは先生を信じるしか出来ないから。
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柊一颯LOVE - セレーナ・ラフィーネさん» どういたしましてこちらこそ宜しくお願いします (2020年1月18日 0時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» ありがとうございます! (2020年1月17日 18時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - 楽しみに待ってるからね頑張ってね (2020年1月12日 18時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - 柊一颯LOVEさん» ありがとうございます!頑張ります! (2020年1月11日 7時) (レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
柊一颯LOVE - セレーナ・ラフィーネさん» 作品凄く良かったよ主人公と柊一颯の絡みを沢山書いてね応援してるよ (2020年1月9日 5時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:セレーナ・ラフィーネ | 作成日時:2019年7月18日 23時