31 ページ32
「でもまあ……
よくチョコなんてあったよね」
「あー……小鳥遊が俺を手伝う度に、お礼はチョコレートでいいからって言ってたじゃないか。
仕方ないから買っておいたんだよ」
「おぉ、そういえば言った……よく覚えてたね」
「まーな、で、いるの？いらないの？」
そんなの、答えは決まってる！！
「いる！勿論いる！！
………でも、毒とか入ってないよね？」
だって、私たちを人質に取って………
中尾を殺したんだよ？
殺してないと思いたいけど、警戒するよね。
「ったく、酷いな、小鳥遊は」
そういうなり、先生はチョコレートの箱を開けて、その中の一粒を取り出した。
そして……半分、それをかじった。
「ほら、毒なんてないだろ？」
「ホントだね、疑ってごめんね〜、せーんせ」
刹那、チョコレートが私の口に押し付けられた。
私は思わず……そのチョコレートを食べてしまった、不覚。
「せんせ、何…す……！」
「顔、赤いぞ、小鳥遊」
私の口に押し付けられたのは、先生が半分食べたチョコレート。
つまり……間接キス。
チョコレートは……メッチャ甘くて美味しかった。
でも、細かい感想を言えるほどは味わえなかった……だって、それ以外が衝撃的すぎて。
「酷いっ！！」
「ははっ、」
涙なんて、思わず引っ込んだ。
でも、先生の笑った顔を見られて幸せ……なんて。
…やっぱり笑った先生はイケメン。
「ほら、小鳥遊も教室戻れ」
「この顔で？！」
顔真っ赤なんですけど？！
泣いたりもしたから、目も真っ赤なんですけど？！
先生の意地悪ー………
「はいはい、戻りますよー。
せんせ、話聞いてくれてありがとね、またチョコ頂戴ね！！」
「わかったよ、さっさと戻れ」
「じゃーね、"一颯せんせ"」
「！」
さっきの仕返し。
少し恥ずかしかったけど……仕返しだから我慢我慢。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 534人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレーナ・ラフィーネ(プロフ) - いちきんぐさん» あぁ！ごめんなさい！ありがとうございます笑 更新ゆっくりかと思いますが、頑張ります！ (2019年2月17日 7時) (
レス) id: 50bf8bc3a8 (このIDを非表示/違反報告)
いちきんぐ - 石倉くんの漢字が岩倉くんになってましたよ 更新楽しみにしてます (2019年2月17日 6時) (レス) id: 1eed6503a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：セレーナ・ラフィーネ
| 作成日時：2019年2月16日 23時
