不具合 ページ15
「…お、いたいた。」
と、クロの声が上からする。
どのくらい蹲ってたのかわからない。
でも、クロが来た途端またスイッチが入る。
「遅かったね。待ちくたびれた。」
私はそう言って、残り少ない体力をフルで使い回し、ニコッと笑う。
「ほれ。」
と、クロはしゃがみ腰のあたりに手を添える。
「わーい。」
とかなり棒読みで私はクロの背中に乗る。
よっこいせ、と普通に立ち上がり歩き出した。
研磨もゲームをしながらついて来ている。
「…最近飯、食ってんのか？」
「最近、ちゃんと寝れてんのか？」
とかとか、いろんな事をクロは聞いて来た。
しかし、私には上の空でしか聞こえなかった。
今日の疲れが、ぐわっと、全身を、脳を包み込んだからだ。
そのうち、私はぐっすりと寝てしまった。
「…なるほどな。研磨が言ってた事がよーくわかった。」
「…でしょ。」
「あの試合…Aが最後に出た大会の後もこうだったのか？」
「…いや、どの試合もずっとこう。
あと…学校通ってた時とかも。
A、人と関わるといつもこうなる。」
「…てっきり、昨日のはただただ、疲れてるだけかと思ってたけどよ。
あっちが本来のAってことなのか？」
「うん。自然とこうなるとは言ってたけれど、相当キツいみたい。」
「…にしてもよ。
死んだように寝てるだけじゃなくて、体全身が死んだように冷てぇよな。」
「…え？」
研磨がかなり驚いた顔をしている。
ゲームを一旦辞めて、研磨はAの手を握った。
その瞬間、「冷た」とさらに驚いた顔をした。
「…それによ。ずっと気になってんだけど、なんだこの痣。」
と、研磨に見せたのは首元にできた水色の痣。
こんな、日も当たらないような場所の痣誰も気がつくはずがない。
が、しかしそれは明らかに変な痣だった。
「…何これ。」
研磨も、知らなかったようだった。
その日、Aの体は明らかに、何か不具合を起こしているのがはっきりとわかった。
ただ、それはなんなのか全く俺たちにはわからなかった。
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あ - 内容がすごいわかりやすいです。続き待ってます (2020年5月7日 22時) (
レス) id: 2b1a6cecc8 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - kajjjenさん» 読んで頂き本当に感謝です…！！それに面白いなんて言って頂けて嬉しいです…！！応援、ありがとうございます、更新頑張ります！！ (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
hitoesasami(プロフ) - 清川さん» 全然わかりやすいっすよ…！！そしてな、なんと！！？？そんな…嬉しすぎます…！！頑張ります！！本当にありがとうございます！！嬉しすぎて…(´；ω；｀) (2020年4月6日 17時) (レス) id: 41b3c0e585 (このIDを非表示/違反報告)
kajjjen - コメント失礼します！初めてこの作品を読ませてもらいましたが本当に面白いです！応援してます(^^) (2020年4月6日 9時) (レス) id: 6e12a7e235 (このIDを非表示/違反報告)
清川 - hitoesasamiさん» 俺、文作るの下手だから、伝わってよかった^^ログイン出来てないからお気に登録できないけど、ログインしてたら絶対お気に登録してた。しかも俺の中で☆100くらいついてるw頑張れ (2020年4月1日 20時) (レス) id: bdf93be9d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hitoesasami | 作成日時：2020年3月26日 3時
