ひと駅の恋（Nozomu.K） (ページ38)

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＊38駅目＊ページ38

ーNozomuー

俺がはまちゃんとお店に戻ると

Aちゃんの姿がなかった。

｢なぁなぁ流星、Aちゃんどこ行ったか知らへん？？｣

流｢ん？？

あぁ、なんか帰るって言うて出ていったで？？｣

｢え？？｣

俺は考えるよりも先に体が動いとって

はまちゃんの
"望！？！？"
という声を背中で聞き

すぐにまたお店を出た。

俺らがいた所を通らなかったってことは…

ぱっとAちゃんが行ったと思われる方向を見ると

微かにAちゃんらしき人が歩いているのが見えた。

早く追いつかなっ！！

見失う前にAちゃんを追いつかないと

ただそれだけを考えて
無我夢中で走った。

｢Aちゃん！！｣

ひたすら前を歩くAちゃんを呼び止め、
空いていた左手を掴んだ。

Aちゃんは突然の事でビクッと体を震わせ俺を見ると

呼び止め、腕を掴んだのが俺だとわかると
少し安心したのか

『のんちゃん…？？』

ホッと息を漏らしながら俺の名前を呼んでくれた。

｢照史と流星のことが…好きなん？？｣

追いついたらいろいろと言いたい事、聞きたいことがあったけど

一番最初に口から出た言葉が
コレだった。

『な、んで…そんなこと聞くの…？？』

｢やって、照史と流星と仲良う話とったから…。｣

『そっか…。

私、あっくんのことも流星くんのことも好きだよ。』

ー終わった…。

『でもね、

それはね…

ー…として。』

｢ーえ？？

今なんて？？｣

照史と流星が好きだと聞いて
完全に終わったと思っとってAちゃんの次の言葉が完全に聞こえとらんかった。

『友達として好きだよ。

あっくんと流星くんのこと。』

ーてことは、照史と流星には恋愛感情はないってこと…やんな？？

俺の嫉妬は無意味やったってこと？？

もうここまで来たら行くとこまで行ったるか。

｢じゃあー…

俺のことはどう思っとるん？？｣

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