ひと駅の恋（Nozomu.K） (ページ3)

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＊3駅目＊ページ3

やっとの思いで友達の愛海(えみ)の家に着いて、

早々にさっき起こったキュンキュンな出来事を愛海に話した。

愛「えっ！！何それ羨ましい！！」

と、愛海は１００点満点のリアクションをしてくれた。

『でも愛海には彼氏いるじゃん。

彼氏にやってもらえばいいのにー。』

愛「それとこれとは別！

"イケメン"てとこが重要！！」

愛海の彼氏もなかなかのイケメンだと思うけどなー。

私はそう思いながらも口にはせずスルーした。

一通りお互い話したいことも話し終えて

お開きすることになった。

私は忘れ物がないかカバンの中を確認していると、あることに気付いた。

『定期ケースがない…。』

愛「えっ！嘘っ！！まさか落としたとか？」

『かも知れない…。

でもどこで落としたんだろう…？』

愛「今日私の家に来る時出して使った？」

『いや、定期通ってないしICカードにお金チャージしてなかったから切符でここまで来て、

定期ケースは上着のポケットに入れたけど…

ポケットの中にも入ってなかった…。』

愛「それどこで落としたかわかんないやつじゃん。

定期の他に何か入ってるの？」

『大学の学生証入ってる。』

愛「学生証って個人情報だだ漏れだよね。

とりあえず警察に電話して確認してみたら？」

『うん、そうする。』

私は慌てて今まで愛海との話に夢中でまったくいじっていなかったスマホを手に取ると

何分か前に見知らぬ番号から不在着信が来ていたことに気が付いた。

『愛海、知らない番号から電話来てたんだけど…

これかけ直してみるべき？』

愛「もしかしたら拾ってくれた人かもよ？

かけ直してみたら？」

愛海がそう言うなら…

私は覚悟を決めて不在着信の番号をタップした。

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